女優・上白石萌音が初代ヒロイン・安子を演じる朝ドラ「カムカムエヴリバディ」(NHK)の第21話が11月29日に放送され、安子の義理の母・美都里の“嫁いびり”に衝撃が走っている。演じているのはYOUだ。
「今回の朝ドラは、朝ドラ史上初となる3人のヒロイン・安子(上白石)、娘・るい(深津絵里)、孫・ひなた(川栄李奈)が戦前から戦後、令和までラジオ英語講座にまつわる親子三代の姿を描いたファミリーヒストリー。戦争で息子・稔(松村北斗)を失った悲しみから嫁・安子に辛く当たるようになる美都里。朝の食卓では食事をする安子に『よう食べられるもんじゃね』と嫌味を口にすると安子の持ってきた熱い味噌汁を払いのける。さらに洗濯物を部屋に届ける安子に、寝ている美都里は『あんたのせいじゃ』『あんたが殺したようなもんじゃ』。挙げ句の果てに『あんたは疫病神じゃ。とっととこの家から出ていかれ!』と言い放つ始末。
しかし、心を病んでしまったのか、散々悪態をついた直後には『稔が帰ってきた!』と玄関に走っていき稔を必死に探そうとする。その姿には、ネット上で『美都里さんの演技が刺さる』『単純に悪役として“この鬼姑!”と憎むことができればどんなに楽なことか』『Y0Uの演技すごかったな』といったコメントが寄せられています」(女性誌記者)
美都里を演じるYOUについて、制作統括の堀之内礼二郎は「いわゆる“悪役”とは違って、美都里さんは意地悪をするために生きているわけではないんです。その時代をきちんと生きている人物」だと前置きした上で「台本だときつい感じがあり、演じ方によっては本当に嫌な人になってしまう。そこはYOUさんのいい意味での力の抜け具合で、少女のような美都里さんの魅力を生み出してくれました」と称賛を惜しまない。
「YOUは2004年、是枝裕和監督の映画『誰も知らない』でキネマ旬報ベスト・テンの助演女優賞を獲得。さらに是枝作品の『歩いても歩いても』、三谷幸喜監督の映画『THE 有頂天ホテル』など話題作に出演して女優として爪痕を残して来ました。現在放送されているドラマ『じゃない方の彼女』(テレビ東京系)では主人公の母で艶気ムンムンの恋愛小説家役を演じ、『カムカムエヴリバディ』とはまったく違う存在感を発揮しています」(テレビ誌記者)
「カムカムエヴリバディ」では、安子が娘を連れて大阪へ。出番は少々減ることになりそうだが、その演技力は折り紙付き。ぜひまた憎らしい嫁いびりを、そして、いつの日か和解する姿を見せてほしいものだ。
(窪田史朗)