女優の上白石萌音が主演を務めるNHK朝の連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」で名前だけ登場したある人物に、ネットで注目が集まっている。
11月30日放送の第22回はヒロインの安子が雉真家を出るところから始まる。夫・稔(松村北斗)の戦死によって再婚を勧められるが、それは娘のるいと引き離されることを意味するのだ。幼なじみで義弟の勇(村上虹郎)の力も借りて家を出た安子だったがあてもなく、かつて稔が大学時代に暮らしていた下宿先へ。
するとそこに大家のくま(若井みどり)が現れ、「誰や? ああ! あんたもしかして鈴木くんの奥さんか?」と安子に声をかける。くまは続けて「ええ? いやまた間の悪いこっちゃなあ、あんた。鈴木君な、復員してきてからあんたの里へちょこちょこちょこちょこ捜しにに行っとったんやがな。そやけど一向に見つからへんやろ? そやから、もうこらあかんわ言うて、もう飲み屋へ入り浸ってしもてやなあ。そこで知り合うたんが爪の赤い性悪な女」と勘違いしながらまくし立てる様子が描かれた。
この「鈴木くん」は第8回で安子が稔への思いを断ち切るために最後に会いに下宿を訪ねた際にも、くまが言及した人物。その時も「あんた、鈴木くんの彼女か?」と勘違いし、女性関係に奔放な人物であることを語っていた。
ネットではこの「鈴木くん」に対して《鈴木くん出ないけど。どんな人なのか観てみたいと思ってしまった》《勝手に想像して楽しんでるけど、実在の鈴木でイメージしちゃうから、今のところ、ドランクドラゴンの鈴木を若くした、ダメんず仕様になってます》《鈴木くん、これからも時々、話に上がってきてほしいな》など妄想や期待の声が多数寄せられた。
「最近の朝ドラには、姿は見せずに存在だけを示唆される人物がたびたび登場しています。例えば前期の朝ドラ『おかえりモネ』には主人公・百音の下宿先に引きこもりの『宇田川さん』が登場。みんなが寝ている間に風呂の掃除をしてくれたり、百音が故郷に帰る際には絵を贈るなど存在感はありましたが最終回まで姿を見せることはありませんでした。20年度後半から放送された『おちょやん』では主人公・竹井千代のもとに数十年間、折に触れて花籠を送り続けていた人物がいましたが、終盤になってその人物は幼少期に千代と対立し、千代を家から追い出した継母・栗子だったことが明らかに。今回の『鈴木くん』も今後、姿を見せる見せないにかかわらず、ヒロインたちと何らかの形で絡んでいくのかもしれません」(芸能記者)
果たして、今後「鈴木くん」の正体は明かされるだろうか。
(柏原廉)