お笑いコンビ・オリエンタルラジオの中田敦彦が5月3日に自身のYouTubeチャンネル「中田敦彦のトーク」を更新し、「テレビの仕事をやめた」理由を語った。中田は「テレビタレント時代の思い出 つらかったロケ」のエピソードとして、「ロケに行ってさ、3本撮りとかやって『飯を死ぬほど食わせるのやめてくんない?』って思ってた。1日に何店舗も回って、人間が食べる量じゃないだろと思ってた」と不満そうな表情で振り返った。
周囲からは「今日も面白かったですよ」と声をかけられるも、中田は「本当に面白かったんだろうか。1日カメラを回しても、スタジオで(VTRとして)流れる時は20分になっている。もっと効率的にできるものがあるんじゃないだろうか」とテレビ制作の在り方を疑問視。さらに、「今日はあのグルメとあのグルメを食ったが、本当は美味しいと思ってない」とし、「この番組のレギュラーをやっても、ゴールデン(番組の)MCにはなれない。スタッフが褒めてくれるのはコスパがいいからだろう。1日稼働して、スタジオのギャラの3分の2なのだから。あの人とあの人がロケを断ってるから、俺が全てのロケの回しをやっているにすぎない」と持論を述べた。
続けて、中田の嘆きは“天才芸人”にも飛び火。「あの先輩がゴールデン番組のMCになったが、ただつまらないVTRをスタジオで見るだけの機械になり果てている。あの人はしゃべったら面白いのに、ただ話を振って何となくツッコむだけ。あんなに舞台でしのぎを削っていたのに、そんなにMCになりたかったのだろうか。天才だと思っている芸人が、何かワイプの中で言っているが、その声は邪魔になるからという理由でマイクは生かされていない」と語ると、「だから、テレビの仕事をやめた。『なんというつまらない仕事に俺は苦労してたんだ』って思ったんだよね」と説明した。
「中田はYouTubeのメインチャンネル『中田敦彦のYouTube大学』に466万人、サブチャンネルにも57万人もの登録者を抱えています。吉本興業を退所後、住まいもシンガポールへと移し、日本の芸能界からは距離を置いているのが現状ですが、コアなファンを集めたオンラインサロンの運営など、その活躍ぶりは順調そのものです。テレビへの不満を赤裸々に主張した今回の動画にも、コメント欄には『こんな知的でパワフルで面白い人を見たことがない』『ロケ、絶対飽きてる人いるだろうなと思ってテレビ見てました。やりたいことを自分主導でできることは素敵ですね』『本気じゃん。こういうのを観たかったんだよ。最高だよ』と好評のリアクションが並びました。
一方、『自分が選んだ道が間違ってなかったと信じたいのでしょうね』『YouTubeで上手くいってるなら、自分が挫折したテレビを悪く言うのはカッコ悪いからやめたほうがいい』『テレビに未練あるの?』などの辛口な声も寄せられています」(テレビ誌ライター)
とはいえ、フリーとなった現在も多大なる影響力を保持し、自分のメディアを育て上げているのはさすがの行動力だといえるだろう。
(木村慎吾)