お笑いタレント・土田晃之が5月15日放送のラジオ番組「日曜のへそ」(ニッポン放送)に出演し、同11日に急逝したお笑いトリオ・ダチョウ倶楽部の上島竜兵さんについて語った。
上島さんを囲む竜兵会の発起人としても知られる土田。この日は、番組の冒頭で「毎週、オープニング恒例のつっちーの1週間ですけど、特に今週は何もなかったですね」と平常心を装うも、すぐに「俺のボスが死んだ話ですか」と恩師について触れた。
同じ太田プロダクション所属で、20年以上も苦楽をともにした関係だが、「僕にとって、友達だし、もう恩人だし、親友だしね。あと兄貴だし。もう親なんで、本当に単純にもう、家族なんですよね」と先輩後輩を超えたつながりだったと説明。利害関係もなく、ただただ「一緒にいるのが楽しかった」と語る土田は、急死の知らせを受けた際の衝撃も回想。「亡くなって、すぐタクシーで病院に行きました。上島さんの携帯に電話したけど、当然、つながらないし。『マジかぁ‥‥』と涙が止まらなかった。病院でも泣いた」という。
病院に向かうタクシーの中でも「東京の夜景を見ながら、涙が止まらなかった」という土田。「もしも苦しい顔をしていたら、どうしようと思った。対面したら、呑気な顔をして寝ていた。拍子抜けするくらい、いつもの寝顔で、ほんと少しだけ救われた」と、上島さんの最期の表情を振り返った。
ホッとさせられる“寝顔”だったことで、その場に集まった芸人仲間も「泣きながら、半笑いだった」と説明。「呑気な顔してますね」「今にも起きそう」「ちょっと台から落としてみますね」などと涙ながらに冗談を言い合い、土田は「上島さんの手をあらためて握ると、こんな男らしい、ゴツゴツした手をしていたんだなと」と肌に触れた感想を述べていた。
「突然の別れとなったことについても、土田は、お笑いと同じように『いつも簡単な2択を間違えるから、最後の最後も簡単な2択で間違えたのかな。そっちに行っちゃうと、みんな楽しくないよ、そっちじゃねぇんだよなぁって』と表現。“竜兵会の長男”として上島さんを隣で見守り続けてきた土田の言葉には、ネットから『すごく辛い中、語ってくれてありがとうございます』『トークのプロってスゴいなぁ。上島さんをしっかり思いやっていて、しかも暗くなりすぎることなく、病院でのリアルな話も伝えていただけて、ありがたいです』『気持ちの整理がついてない状況で、土田さんがここまで語ってくれたことに、竜ちゃんの一ファンとして感謝します』『土田さんの竜兵さんに対するコメントがいちばん染みて、もらい泣きしてしまいました』『2択を間違える。これは土田さんがおっしゃると説得力があるし、そうなのかもしれないです』『すごく悲しいことなのに、きちんとご自身の言葉でわかりやすく話してくださった』などといった反応が並んでいます」(テレビ誌ライター)
ラストには、「笑って話せるようになったら、また楽しい話をしたいと思います。上島竜兵という優しい男がいたんで、皆さん忘れないでください」とリスナーに呼びかけた土田。竜兵会にまつわる20年分の面白エピソードが聞ける日を、楽しみに待ちたい。
(木村慎吾)