「30分600円!お笑いライブいかがですか?」
大阪を観光したことのある人なら、人の賑わう道頓堀で一度はこのように声をかけられた経験があるのではないだろうか。
大阪といえばお笑いの中心地で、ダウンタウンや明石家さんまなど数々の有名芸人を世に送り出した吉本興業が本社を構えている。同社の運営するお笑い専門の劇場「なんばグランド花月」でも数々の芸人が日々漫才を行っているが、前出のお笑いライブは同会場のように事前の出演者情報の看板などは出ておらず、呼び込みの集客のみとなっている。
一体、中ではどのようなライブが行われているのだろうか。気になった記者がキャッチに着いていったところ…。
「2011年に結成した、リスナップという漫才コンビが開催しているお笑い芸人によるステージのようです。ボケの藤本康志とツッコミの土井隆によるこのコンビ、実はたくさんのお笑い芸人を抱える『合同会社リスナップ』というイベント会社を運営しており、経営者として活躍しながらも自身もステージに立ち漫才をこなす、二足のわらじ芸人なんです。連休初日には、会場は満席で立ち見客も押し寄せるほどの盛況ぶりでした。
通常、こういったライブは写真撮影NGですが、ここではステージに立つ漫才中の芸人を撮影しても良いという珍しいスタイルが人気のようです。呼び込みをしているのも主に芸人で、目を引くパフォーマンスに引かれてつい立ち寄ってしまい、ファンになってしまう観客も多いのだとか。ネタも面白かったので、あれで600円ならコスパよく楽しめるのではないでしょうか」
同じように、独立して事務所社長も務める芸人では、さらば青春の光が大ブレイクしている。リスナップが経営者芸人としてブレイクする日も近いかもしれない。
(佐藤ちひろ)