宮迫博之への「おもろない」や、西川のりおへの「老害」など、大先輩への暴言がやまない霜降り明星・粗品。ネットでは批判の声も強まっているものの、カンニング竹山は「芸人としては良いこと」と評価している。
粗品は、2019年に吉本興業を退所した元雨上がり決死隊の宮迫を「あんなヤツ、先輩ちゃう」「素人さん」などと一刀両断。また、一連の悪態にラジオから苦言を入れた73歳の西川のりおについても「FNS 27時間テレビ」(フジテレビ系)内で「老害」と言い放った。
そうした中、7月22日のニッポン放送「ナイツ ザ・ラジオショー」では、荒くれ者が目立ったという1980年代のプロ野球を振り返り、竹山は「芸人と一緒で、今の野球選手もだいぶ大人しくなってきた」とトゲのあるプレーヤーが減ってしまったと嘆いた。
その上で竹山は「週末に粗品みたいなのが出てきたらみんなが沸く」とプロ野球界にも刺激がほしいと願い、「芸人としては良いことだと思うよ。ああいう若い奴が出てこないと」と粗品を讃えつつ、「あんまりラジオで言ってたら、俺も老害って言われるから」と、次なるターゲットとされることを恐れていた。
「昨今では“他者を傷付けない笑い”が重宝される傾向にあり、粗品が展開する先輩への毒舌芸は、いわば時代の潮流には逆行するタイプの笑いです。受け入れられない人が多いのは当然ですが、竹山の言うようにトガっている点を評価している人も少なくない。現在のお笑い界は仲の良さや馴れ合いに流されるところがありますが、粗品のような荒くれ者を求める空気は確かにあり、『横山やすしみたいな豪快な芸人が出てきてほしい』『今の人はダウンタウンにひれ伏す優等生ばかり』と嘆く声もあるのです」(芸能ライター)
かつては竹山自身もキレ芸を得意とし、2004年に出演した日本テレビ系「エンタの神様」では、舞台上で「今から大をしてやる!」と叫び、ズボンを下ろそうとする寸前でスタッフに強制退場させられるという事件を起こした。粗品の物議を醸す言動を評価するのは、芸人として何とか爪痕を残そうとした自身の経験も背景にあるのではないだろうか。
(木村慎吾)