ホンモノの“消しゴムマジック”を持っていたのはフジテレビの編集スタッフだったのかもしれない。9月7日、同局にて放送された毎夏恒例の特番「有吉の夏休み2024 密着77時間 inHawaii」では、お笑い芸人・やす子への不適切投稿で活動休止中のフワちゃんが「完璧に存在を消された」として、制作陣に対する絶賛が相次いでいる。
事前にレギュラーメンバーのフワちゃん登場シーンをカットして放送すると“宣言”していた同番組。それだけに、その技術は視聴者の想像を超えるものだった。
冒頭、MCの有吉弘行を筆頭に、平成ノブシコブシ・吉村崇、タレント・みちょぱ、Snow Man・深澤辰哉ら、近年ではお馴染みとなったメンバーで、ワイキキの街を走るバスでの観光を満喫。現地の雰囲気にテンションが高まり、トークも盛り上がりを見せる中、途中、不自然な画角や突然ズームになるシーンなどがありつつも、そこにフワちゃんの姿はなかった。
高度な編集技術と巧みなカメラワークにより、本来ならば、あらゆるトークにリアクションを入れるフワちゃんの存在が跡形もなくかき消されている。すると、いつしか視聴者の間でも“フワちゃんを探せ!”と言わんばかりに興奮して画面を凝視する人が増え、鏡に一瞬のみ映り込んだフワちゃんの後頭部や、かすかに見切れたアームバンドの存在など、フワちゃんの痕跡を発見する楽しみ方を見出す人も少なくなかった。
「急に画質が粗くなったり、画面が拡大された場面があったのは、おそらく引きで全体画面を流してしまうと、フワちゃんがはっきり映り込んでしまうという事情があったのでしょう。2時間という特番の中で、存在感抜群の彼女の痕跡をわずか2~3カ所のみに抑えられたことに対しては、ネットで『もはや神業レベル』『あの特徴的な声を違和感なく消し去るのが本当にすごいと思った』との喝采が並んでいますが、一方で『ここまでする必要あるの? 収録日のテロップ入れるだけでいいじゃん』『やっぱりスポンサーが許さないのかな?』と、やや大袈裟だとする反応も。また、『まるでウォーリーを探せ状態』との声があるように、もはやフワちゃんを探すように画面に釘付けになる人も多く、“じゃあ映したれよ!笑”との本末転倒なツッコミも上がっていましたね」(テレビ誌ライター)
いずれにせよ、超困難なミッションに挑み、パーフェクトな仕事ぶりを見せた番組スタッフには、ただただ脱帽という他ないだろう。
(木村慎吾)