オバサン世代から届くLINEには、本人が何気なく送ったつもりのメッセージでも、受け取る側が「身の危険」を感じるようなものがある模様。
そんな怖~いLINEの実例と不気味さや不安さを醸す背景を、元議員でありメンタル心理カウンセラーの並木まきが解説します。
【1】把握したい感が怖い
「先日、職場の同僚オバサンから『昨日の夜、〇〇駅で見かけたわよ。どこ行ってたの~?』って土曜日の朝にLINEが届きました。ぶっちゃけ見かけるのは仕方ないけれど、俺がどこに行っていようがその人には関係ないはず…。ただの同僚の関係なのに、何でも把握しないと気が済まないのかな?って感じて不気味でした」(30代男性/東京都)
具体的な場所や行動について突っ込まれると、まるで監視をされているようで身の危険を感じるほど怖いと思っても無理はないのかも。
興味本位だったとしても、なんでも把握したい病にかかっているような不躾な質問は避けたほうが無難でしょう。
【2】監視している感が怖い
「取引先の年上女性から、たまに『インスタに載せていた服、可愛かったわね。どこで買ったの?』とLINEが届きます。インスタを見てくれているのは嬉しいけれど、細かいところまで質問をされるとウンザリするし、なんか怖い。監視しているのかなって気にもなってしまいます」(20代女性/静岡県)
SNSを細部までチェックしているように感じると、「どれだけ細かく見られているの?」と不安になっても仕方ありません。
本人は純粋に「可愛い服だから、どこのメーカーなのか知りたい」程度の好奇心だったとしても、尋ねられた側は困惑…となるパターンでしょう。
【3】アンテナの張り方が怖い
「職場の先輩から『〇〇さんとランチしてたみたいね。楽しそうね!』っていきなりLINEが届いたときには、ゾッとしました。自分はその人に話していないのに、どこで情報を知ったんだろう?って思ったし、その情報源も不明だったから、不気味でしたね…。悪いことをしたわけじゃないのに、これからはコソコソとランチしようって思っちゃいました…」(20代女性/東京都)
「どこで聞いたんですか?」と逆質問をするのも気が引けるでしょうし、これは確かに怖い…。社内の出来事はなんでも把握したい人ほど、送りがちなLINEかもしれませんね…。
オバサンと呼ばれる世代から届く「身の危険を感じるLINE」は、送り手の善意や関心が行き過ぎた結果である場合も多そうです。送り手に悪気がなかったとしても、受け取る側にとっては距離感のなさやプライバシーの侵害、あるいは押しつけがましい雰囲気が「うざい」や「怖い」といった感情の原因になっている実態も窺えます。
私たち40代以上の世代は「若者」と呼ばれる世代に恐怖心を抱かせないよう、適度な距離感を保った上で興味本位の質問は控えながら、丁寧なコミュニケーションを心がけたいところです。
(並木まき)