フジテレビと元タレント・中居正広氏の問題は、いったいどこで収束を迎えるのか。そんな混迷の状況の中で、週刊文春が、昨年12月26日発売号で報じた中居氏と女性とのトラブルに関する記事について、内容の一部を訂正した。
当初、同号掲載の第1弾の記事では、中居氏とトラブルがあった日には、芸能関係の女性X子さんはフジテレビの編成幹部A氏に誘われて会食に参加したと報じていた。ところが、その後の取材で、X子さんは、実際には中居氏に誘われ、「Aさんがセッティングしている会の“延長”と認識していた」ことが判明し、第2弾以降はその取材成果を踏まえた内容で報じてきた―そんな主旨の説明を、1月30日発売の週刊文春の巻末で掲載しているのだ。ちなみにこの説明の冒頭、同号の別ページにその主張が掲載されている元大阪市長で弁護士の橋下徹氏からの「しれっと誤りを上書きするのは不誠実」との指摘を受けて今回の説明に至ったことを前置きしており、編集部は、電子版の記事に訂正を追記し、改めて謝罪している。
だが、これについて、「不自然だ」との違和感を表明するのは、スポーツ紙記者のA氏だ。続けてもらおう。
「これまでいろいろな事件や不倫報道をされた人を取材してきました。ただ、そうした方々は、決まって、週刊文春の記事は、事実の部分はあれども、事実とは異なっている部分もたくさんあった、そこは訂正してほしい、と訴えていました。しかし、文春側はそんな意見には耳を傾けず、これまで多くの“誤報”を生み出し、他人の人生を狂わせてきているんです。芸能人やスポーツ選手、政治家にしても一般の人にしても、例えば何かの事件や問題について疑いがある、というところは面白おかしく書いても、実はその疑いは誤解だった、という“朗報”については記事にはしない。だから、みんな悪いことだけ書かれて世間からは誤解されてしまう。書かれた側には悪い部分がなかったとしても結局は書かれ損で、失速してしまうんです。今ここにきて、中居さんの件だけなぜ訂正を入れたのでしょう?そんな姿勢は、私が知る限り、今まで見たことありません」
言われてみれば、確かに週刊文春でこの種の訂正は非常に珍しいのは確か。今回に限って、なぜ迅速に訂正が行われたのかについては、業界の一部では「権力者から相当強い圧力があったのでは?」「フジテレビとの関係維持のためか?」など様々な憶測も飛び交っているという。今回の対応が“特別扱い”でないというならば、今後も同様の訂正を続けるべきとの声も。
ただ、前出の説明では、「フジ編成幹部のA氏は、X子さんを(トラブル直前に行われた)中居氏宅でのバーベキューに連れて行くなどしています」とも補足し、A氏がトラブルに関与した事実は変わらないとも主張。
「1月30日発売号ではバーベキューが散会した日の夜、X子さんは、中居氏とA氏と3人で近所の寿司店に行き、A氏に交際を期待されるような言葉を投げかけられ、仕事上の関係もあり中居氏に言われて、携帯電話の番号を交換してしまったー。そんな、X子さんの友人の新証言も掲載されています」(芸能記者)
今回の異例の訂正が、今後の中居氏、フジテレビを巡る問題にどう影響していくのか。ますます事態の推移が注目される。