歌手・和田アキ子にとって、韓国の人気グループ「BTS」をめぐる日本人女性のキス騒動は、ややコメントしづらいテーマだったかもしれない。
発端は、昨年6月に兵役を終えたメンバーのジンが登場したファンイベントでのトラブルだった。1000人の女性ファンに囲まれたジンが全員にハグをしていくという催しが実施されると、日本から駆けつけた50代の女性ファンがジンに強く抱きつきながら、その首にキスをする様子が動画で拡散。ジンはこの日本人女性の行動に嫌がる反応を見せていたことから、今年2月27日に韓国警察が公衆密集場所での性暴力処罰法違反の疑いで立件し、女性に出頭を要請したのだ。
番組内でこの問題を取り上げると、MCの和田は、ファンイベントでの女性のキスが国際刑事警察機構を巻き込む一大事件となっている現状に驚きの反応を見せ、「絶対、悪気があってじゃないと思うよ。絶対に。もう（ジンに会えた）嬉しさのあまり、表現しちゃったんだね」と、女性ファンの行動に理解を示すようなニュアンスを含ませた。
また、今回のキス騒動が「性暴力処罰法違反の疑い」に抵触する可能性があることを紹介されると、“物騒な言葉が出てきたね…”とつぶやくなど、終始、“それほどの大事にするべき事案なのか？”と疑問視するようなスタンスだったことが物議を醸している。
ネットには、和田の「絶対に悪気があってじゃない」とするコメントに対し、「男性が女性のカラダを触って、“悪気はない”とか言ってもなんの言い訳にもならないでしょ」「悪気があるとかないとかの問題じゃなくて、欲を抑えられなかったって話だから」「相変わらずズレてるな」などの声が集まった。
「和田からすると、これまで様々なバラエティー番組で、みずからを『キス魔』と認めてしまっている以上、どうしても擁護寄りのコメントになってしまうのも無理はないのかも。何しろ和田との飲み会に同席した後輩タレントなら、かなりの確率で“被害者”になるといい、爆笑問題・太田光も、2014年8月に橋本聖子参院議員がフィギュアスケート・高橋大輔にキスを強要した騒動が起きた際、『サンデージャポン』（TBS系）で、芸能界のキス魔は『アッコさんだけ』とコメント。また、同じ年の『おまかせ』内でも、アッコファミリーとして知られる勝俣州和が『酔うとめっちゃキスしてきますけど』と暴露。和田は笑いながら『キスじゃなくて飲み込もうとしてる』などと返してました。さらに23年11月放送の『人志松本の酒のツマミになる話』（フジテレビ系）では、元タレントの島田紳助氏と朝まで夜通しで飲み続けた際、『紳助！キスして！』と要求し、8回もキスをさせたというエピソードが紹介されました。これに和田は『なんかあの時ね、何かあったらキスするっていうキス魔やってん』と笑いながら言及。そうした和田の過去の発言もあり、今回のジンをめぐる騒動への見解には『そりゃあなたは擁護するしかないだろうねぇ…』『もう時代に追いつけてないからコメンテーターはやめるべき』などの反応が上がっています」（テレビ誌ライター）
現在はさすがにキス魔を卒業しているのかどうか。
（木村慎吾）
