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2025/04/01 10:15

【クジャクのダンス】広瀬すず、【アイシー】波瑠が「ともに“両親が加害者と被害者”な役」で感じる「難しさ」

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2025/04/01 10:15

 3月28日に最終回を迎えたNHK朝ドラ「おむすび」を見て、「この半年間は何だったんだよ!」と怒りに燃え、同日夜に最終回を迎えた「クジャクのダンス、誰が見た?」(TBS系)を見て口直しをしようと思っていたら口直しにならず。それどころか怒りが頂点を軽く超えてチベットスナギツネのような遠い目になり、出演者たちのこれまでの恋愛報道が走馬灯のように脳裏に浮かんでくるという、初めての体験をしてしまった。広瀬はまたしても「代表作」と呼べる作品を逃してしまったようだ。広瀬はまた1つ「顔がかわいい」とか「やっぱりきれい」しか言われない、演技に言及されない主演ドラマ作品を増やしてしまった。個人的に広瀬は、代表作と呼べる映画はあってもドラマはまだないと思っている。

 それに対し、3月25日に最終回を迎えた「アイシー~瞬間記憶捜査・柊班~」(フジテレビ系)で主演した波瑠は、コンスタントに代表作ドラマを増やしていると思う。「アイシー」で波瑠が演じた柊氷月は、幼い頃に父親が母親を殺害した現場を目撃し、そのことが脳裏に焼き付いて離れない「瞬間記憶能力=カメラアイ」を持つ悲劇のヒロインであり、父親が殺人犯でありながら警視庁捜査一課第3強行犯第1係「柊班」主任を務める仕事ができる“シゴデキキャリアウーマン”という、連ドラ制作部が主役にしたがる女性キャラをかけ合わせたようなキャラだったが、ドラマ的には「コケた」とはっきり言わせてもらいたい。

 NHK朝ドラ「あさが来た」、「あなたのことはそれほど」(TBS系)、「未解決の女 警視庁文書捜査官」(テレビ朝日系)、「G線上のあなたと私」(TBS系)、「魔法のリノベ」(フジ系)など、良作に主演してきた波瑠だから、「アイシー」がコケても「波瑠が出るドラマは面白い」という世間の定説は崩れないことだろう。

 奇しくも波瑠が演じた柊は“父親が加害者、母親が被害者”、広瀬が演じた心麦は“父親が被害者、母親が加害者”という設定だったが、この2つの相反する十字架を連ドラのヒロインに背負わせるのは重すぎるように思う。これが映画だったら、2時間ほどを使って掘り下げられる生い立ちだと思うが、連ドラは次回放送まで1週間あるため、忘れちゃうんだよね、その重さを。しかも1話の時間は正味45分ほどしかないから、どこかの1話分を使って描くには短すぎて浅く薄くなる。

 連ドラにされることが多い「サスペンス系」「医療系」「警察系」「不倫系」のうち、サスペンス系「クジャク」と警察系「アイシー」で使用された「両親が加害者と被害者」設定は、よほどの脚本家が育ってからでないと難しい設定のように思う。新進脚本家のみなさまは、どうかペース配分に気を付けてくださいませ。最終回の詰め込みすぎは失敗のモトです。

(森山いま)

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