今田美桜が主演を務めるNHK朝ドラ「あんぱん」。第9週目は柳井嵩(北村匠海)の伯父で「柳井医院」の院長だった寛(竹野内豊)が急逝したところから始まった。
5月27日に放送された第42話では、朝田のぶ(今田)と母の羽多子(江口のりこ)が、柳井家に弔問に訪れる。焼香を終え、帰ろうとした羽多子を、寛の妻・千代子(戸田菜穂)が2階から降りてきて呼び止める。
寛の好きだったウイスキーを一緒に飲んでほしいというのだ。羽多子の亡き夫・結太郎(加瀬亮)は寛と親友であり、未亡人同士となった千代子は、何か思うところがあったのだろう。
献杯をして、しみじみするのかと思いきや、千代子は突然「私あの人に怒っちゅうがです。もう私に会えんでもええと思って、さっさと向こうへ逝ってしもうた寛さんに怒っちゅうが」と、怒りをあらわにします。
すると羽多子も「あてもや。さっさと先に逝ってしもうたうちの人にずーっと怒っちゅうがです。今日はとことん飲みましょ」と、グラスを掲げます。
このシーンに視聴者からは「千代子さんのげっそりしてる姿泣けてくる」「羽多子さんと千代子さん、いいね…故人の話ができる相手がいるっていいね」「江口のりこさんと戸田菜穂さんの演技凄い」など、もらい泣きした人が続出した。
「いつもきちんと身だしなみを整えている千代子が、髪も乱れ、化粧っ気もなく、泣きはらした表情が印象的でした。この姿は、千代子がいかに寛を敬愛していたか、だからこそ深い悲しみの中にいることは一目瞭然。戸田の演技の深さに鳥肌の立つ思いでした」(テレビ誌ライター)
今週のサブタイトルは「絶望の隣は希望」。どんな希望が待っているのか、楽しみにしたい。