「戦争を想起させる」広報誌の「こち亀イラスト」に抗議も…「擁護の声が大半」な理由

 2016年に連載が終了した秋本治氏の漫画「こちら葛飾区亀有公園前派出所」。40年にわたり「週刊少年ジャンプ」に掲載され、201巻もの単行本が刊行された国民的人気コミックである。今年3月にはJR亀有駅近くに「こち亀記念館」がオープン。連日、多くのファンが訪れている。

 今も人気の根強い「こち亀」だが、ここにきて思わぬ騒動に巻き込まれている。

 5月27日、東京新聞は「『こち亀』イラスト使った葛飾区に複数の抗議」と題した記事をウェブ版に掲載。葛飾区が発行する広報誌「広報かつしか」3月15日号の表紙で「こち亀記念館」のオープンを告知した際に秋本氏が提供した描き下ろしイラストが問題視されていると報じた。

 イラストとともに掲載された記事によると、主人公の両津勘吉が笑顔で手を振る背景に、迷彩柄のヘリコプターや航空自衛隊のブルーインパルスが描かれていたことから「戦争を想起させる」「『非核平和都市』を宣言している区がやることではない」といった抗議が区に複数寄せられているという。この報道を受け、SNSでは描き下ろしイラストの是非を巡る議論が勃発しているのだ。

 ITジャーナリストは「抗議内容に賛同する意見もあるものの、大半がイラストを擁護する見解。私自身も不適切なイラストだとは感じられませんでした」と語る。さらに続けて、

「軍用機が描かれていることが問題視されたようですが、ヘリコプターが『両さんおめでとう』と書かれた垂れ幕をたなびかせていることから、戦闘目的ではなく祝賀行事への協力であることは明らか。ブルーインパルスもお祝いに華を添える目的で描かれたものとしか思えません」

 さらに「『こち亀』の愛読書からしてみると『秋本先生の通常運転』といったところでは」と前置きして、同ジャーナリストがこう話す。

「『こち亀』ではアメリカ陸軍将校だった『爆竜大佐』や元グリーンベレーの『ボルボ西郷』などコミカルな軍人キャラクターのほか軍用機も頻繁に登場する。そもそも秋本氏は反戦漫画として知られる『平和への弾痕』を描いた人物。今回のイラストも戦争を美化する意図は一切ないでしょう」

 受け止め方は人それぞれであった。

(塚原真弓)

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