今年でデビュー50周年を迎える歌手で俳優の南野陽子が6月14日放送のトーク番組「人生最高レストラン」(TBS系)にゲスト出演。高校1年でスカウトされたデビュー当時を振り返った。
そのきっかけとなったのは、大阪ABCホールで収録された島田紳助氏司会の番組観覧だったという。
カメラマンの妙な視線を感じていたという南野。収録後、楽屋に来てほしいと言われてついて行くと、そこには島田氏の姿が。カメラマンが島田氏に「この子どう思います?」と尋ねると「“ええんちゃうん”みたいな感じ」と南野は回想した。
また、講談社の漫画雑誌「少年マガジン」の“マガジンガール”をしていた時のこと。撮られた写真が気に入らず、みずから講談社に乗り込んだそうだ。
講談社といえば、ビートたけしのフライデー襲撃事件が想起されるが、南野いわく「たけしさんより早かった」とぶっちゃけ、笑いを誘った。
「デビュー当時の南野は、勝ち気でハッキリした性格ゆえに、生意気なアイドルと言われたこともあります。1985年から放送された『スケバン刑事II 少女鉄仮面伝説』(フジテレビ系)で二代目麻宮サキを演じた南野は、一躍トップアイドルの仲間入りを果たしました。87年には、大和和紀氏の大人気漫画『はいからさんが通る』の実写映画で、主人公・花村紅緒役に抜擢。その制作発表が行われ、発表会の後に南野単独の会見が予定されていたんです。ですが、慣れない着物姿が辛かったのか『もう、早く脱ぎたい。会見なんかしたくない』と、廊下にまで聞こえる声で、南野が叫んでいたんです。仕方がないので制作サイドは急きょ、花村の許婚で陸軍歩兵少尉・伊集院忍役の阿部寛の会見をやることになりました。実は阿部、この作品が俳優デビュー作だったんです。身長189 cmの阿部が、少尉の軍服姿で立ったままの囲み取材でした。突然の囲み会見でドギマギしていた阿部が印象に残っています。また、背の高い阿部をリポーターたちはずっと見上げたままでしたので、会見後『首が痛い』と笑ったことを覚えています。とにかく南野が扱いづらい新人だったことは間違いないですね」(芸能記者)
そんな南野も6月23日の誕生日で58歳。今年は5月に京都府舞鶴市の親善大使に就任。6月には神戸松蔭大学の客員教授に就任と、ますます活躍の場を広げている。その根底には、若い時分には爆発させることもあった一貫した「負けん気の強さ」があったのだろう。