芸能
2026/06/29 10:30
美輪明宏さんからかけられた「一緒に歌いましょうね」の言葉に詰まった“隣人愛”のありがたさ
芸能
2026/06/29 10:30
美輪明宏さんが6月20日、老衰で亡くなった。91歳だった。
ネットやテレビで美輪さんが亡くなったことが速報で流れたのは28日のことで、通夜、告別式は本人の意向で近親者だけですでに行われた。お別れの会や偲ぶ会の予定もない。
美輪さんと一緒にプリーツプリーズというブランドショップで洋服を選んだことがある。店に客としていた私に「ちょっとアナタ」と美輪さんは声をかけてきて、「どっちのほうが似合うと思う?」と急に質問してきたのだ。美輪さんはカフェオレ色したベージュのトップスと、ひまわり色したワンピースを胸にあてていたので、「似合うのは黄色のワンピースだと思いますが、着まわすならベージュのトップスだと思います」と答えた。すると「似合う服を選ぶと全部似たようなのになっちゃう」と笑い出し、自分もその通りだと思い声を出して笑った。「これからお時間ある?」とステキな流れが待っていそうな声をかけてもらったが、仕事の都合でそれは無理だと伝えてその場を去った。
直筆メッセージに音とリズムをつけて…
それから5年ほど経ち、ある歌手の楽屋で取材をして帰ろうとしているところに、美輪さんが入っていらした。するとすぐに「あら、プリーツプリーズではアドバイスありがとう」と声をかけてくれたのだ。覚えていてくれたことに驚き、美輪さんの「愛」は常にあふれていて、自分もその愛に今、直接触れた、と感じた。その歌手の楽屋から頭を下げて退出しようとすると、「今度、一緒に歌いましょうね」と笑顔を向けられ、「ハイ!」と答えた時になぜ名刺の1枚でも渡さなかったのか、自分のバカさ加減に後悔しかない。
美輪さんの公式サイトには生前につづったという直筆メッセージが掲載されている。
「こんな世の中を生き抜く武器は愛の言葉しかありません この世のすべての問題を解く鍵は愛です 愛があれば戦争なんか起こりません」
このメッセージに音とリズムをつけて美輪さんを思いながら歌えば、一緒に歌うことになるだろうか。
(森山いま)
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