80年代のヤンキー文化を描いたコメディドラマ「今日から俺は!!」(日本テレビ系)が11月18日放送の第6話で視聴率9.4%をマークし、好調を維持している。現時点での平均視聴率は9.2%となり、日本テレビの日曜22時ドラマとしては2017年1月期の「視覚探偵 日暮旅人」がマークした平均9.2%以降、ほぼ2年ぶりとなる順調な数字だ。
「この日曜22時ドラマ枠では、NEWS・加藤シゲアキ主演の『ゼロ 一獲千金ゲーム』や、三代目J Soul Brothers・岩田剛典主演の『崖っぷちホテル!』、そして山崎賢人と門脇麦のたび重なるキスシーンが話題になった『トドメの接吻』など、豪華キャストを揃えた作品が目白押し。しかし視聴率は6~7%台と伸び悩むケースが少なくなかったのです。それが今作では主演の賀来賢人は連ドラ主役が6年ぶりですし、知名度の高い橋本環奈はまさかのスケ番役などキャスト的には決して強いとは言えませんでしたが、フタを開けてみれば各キャストの全力演技が話題を呼び、いい意味で予想を裏切る結果を見せています」(テレビ誌ライター)
そんな好調のなか、新たに聞こえてきたのが「なぜ10%に届かないのか?」という贅沢な疑問だ。日曜22時枠はもともと数字が取りづらいとはいえ、2015年7月期には「デスノート」が平均11.6%をマークした前例もある。それならこれほど話題沸騰の「今日から俺は!!」でも視聴率2ケタの大台が狙えそうなものだが…。
「『デスノート』では原作マンガの高い知名度に加え、窪田正孝と山崎賢人という人気イケメン俳優がそろい踏みしたのも大きな要素でした。それに比べると『今日から俺は!!』には、単独で視聴者を呼べるキャストが橋本環奈くらいしかいないのです。本作は福田雄一監督の作品で常連となっている《福田組》が多数出演しており、まさに賀来や橋本が該当するほか、最新回にゲスト出演した山田孝之も福田組。それゆえ山田を残りの回でも使い続けたり、もしくは福田組から菅田将暉や柳楽優弥といった求心力のあるキャストを客演させれば、大台突破も望めるかもしれません」(前出・テレビ誌ライター)
もっとも無理に数字を狙うことなく、いまの面白さをキープしてくれれば十分だと思っている視聴者も少なくないのかもしれない。
(金田麻有)