ユーチューバーのHIKAKINが11月13日、自身のツイッターアカウントを更新し、テレビ朝日のドラマ「ドクターX ~外科医・大門未知子~」に特別ゲストとして出演することを発表した。
「なんとあの人気ドラマ『ドクターX』にわたくしヒカキン、少しだけ出演させて頂いてます!米倉涼子さんと共演出来ました!」と興奮気味に伝えると、「放送は11月14日(木)よる9時から!ほんとによーく見てないとわからないと思うので、番組冒頭からまばたきせずにご覧ください」と告知。投稿にはドラマ内の衣装に身を包んだ米倉がヒカキンの隣で番組をPRする動画も添えられており、ツイートから17時間を経過した現在、85万回もの再生がなされている。
「最近では影響力の強い著名なユーチューバーがCMやドラマに次々と出演し、YouTubeの世界に留まらず、本来の直接的なライバルであるはずのテレビの世界に進出していますが、やはり『ドクターX』のファンからは『要らない』『俳優を出してください』『やめてほしい』との批判が出ており、あまり好評とは言えない反応が多いですが、『ドクターX』には数字の面で必死にならざるを得ない事情があります。というのも第6シリーズにあたる今シリーズは第4話終了時点までの平均視聴率が18.8%と秋ドラマの中では断トツの首位を走っていますが、同作の第2シリーズから第5シリーズまでは全て平均視聴率が20%を超えており、このままでは続編シリーズとしては初めて平均視聴率が20%を切ってしまう可能性があるわけです。ドラマの世界ではやはり平均視聴率20%というのは“怪物コンテンツ”としての基準値であり、これを超え続けてきたという『ドクターX』の不敗神話を崩す訳にはいかないというのがテレビ朝日の本音でしょう」(テレビ誌ライター)
そこで手を拝借したのが当代きっての人気ユーチューバーであるヒカキンとなったわけだ。視聴者層の年代が幅広いことでも知られる「ドクターX」にとって、317万人ものツイッターフォロワーを抱え、780万人の登録者を誇るYouTubeチャンネルを運営する彼の存在は、現在の第6シリーズ平均視聴率である18.8%と、目指すべき目標値20%との差“1.2%”を埋める上で、不可欠な役割を担うと判断したのだろう。
「実際、すでにヒカキンが投稿した今回の『ドクターX』出演PRのツイートは1万4000ものリツイートと7万6000のいいねが付されており、そのインプレッション効果と告知力は計り知れないでしょう。また、『ドクターX』からすれば、本題のストーリーにはほぼ影響を与えない“チョイ役”でヒカキンを起用することで、ドラマの世界観を崩すことなく、彼の影響力と訴求力だけを巧みに抽出している印象です。要は、ノーリスクであるにも関わらず、コストパフォーマンスが抜群に高い“客寄せパンダ”であるということ。ヒカキンファンにとっても、地上波での米倉との共演ということで色めき立ち、SNS上で多く言及することは必至でしょうから、お互いにウィンウィンなコラボだといえますね」(前出・テレビ誌ライター)
平均視聴率20%の大台を超えるべく、アシスト役を任されたヒカキン。果たしてその効果はどれほど現れることになるのだろうか?
(木村慎吾)