お笑いタレントの有吉弘行が8月22日放送のラジオ番組「有吉弘行のSUNDAY NIGHT DREAMER」(JFN)に出演し、チームメイトへの暴行騒動を起こした元日本ハムの中田翔内野手について言及した。
中田選手は日ハムに在籍していた8月4日に開催されたDeNAとのエキシビジョンマッチの試合前、20代の同僚に暴行をはたらいていたことが発覚。事態を重く見た球団は中田に無期限での謹慎というペナルティを科す可能性もあったものの巨人への無償トレードでの移籍が決まり、すぐに1軍選手に登録されると、21日には東京ドームでの試合に途中出場を果たしていた。
一連のトラブルに関し、有吉は「抜け切れないか、番長的な要素が。ますます清原(和博)に似てくるもんね」と“番長”のニックネームで親しまれ、トラブルメーカーとしても知られた元プロ野球選手・清原和博氏にたとえて表現。また、暴行の加害者でありながら新天地である巨人でさっそく試合に出場した点についても「巨人行って、いきなりその日から出まーすって。わかんないけど、ルールが。やられたほうの気持ちはあるだろうな」と疑問視した。
「反省して頑張ってもらうしかない」と中田の再起にはエールを送りつつ、近年トラブルを起こしたことが原因でテレビ界から姿を消しつつあるお笑いコンビ・TKOの木下隆行や、宮迫博之らを引き合いに出し、「木下さんもペットボトル投げつけた後、すぐに太田プロ来ればよかったんだよな。(中田みたいに)すぐ出られるだろ。謹慎しなくても。宮迫さんとかもそうじゃないの? 闇営業して次の日に太田プロ来てたら、もう出られたじゃん。“中田翔システム”らだったら。後輩ぶん殴っても、球団移ったら出れるって」と皮肉コメント。芸能界と球界の違いに触れ、不祥事芸人も太田プロに移籍すればよかったと指摘した。
「 “中田翔システム”などと名付け、木下や宮迫が背負ってきた苦労に比べると、甘い境遇となっていることを鋭く突きました。この有吉の皮肉交じりの分析に対し、ネット民からは『ほんと有吉さんの言う通り。野球界はこんなことしていたら人気なくなるよ』『さすが有吉先生、誰も踏み込みたがらない領域にしっかりと踏み込む』『さすが芸人さんと思わせる上手な皮肉ですが、本当にその通りのことが行われているんですよね』『全くその通りだよな。所属先を変えたらそれで許されるのかというとそれは違うだろと』『移籍したらチャラなら何でもやりたい放題だね』『殴られたほうは訴えたいくらいの気持ちだと思う』などと共感する声がズラリ。暴力事件を起こした選手に対する球界の甘い対応を非難する反応が出ています」(テレビ誌ライター)
有吉をめぐっては、旧知の間柄であるアンジャッシュ・渡部建の芸能界復帰に尽力しているとの報道もある。不祥事を起こし、長く謹慎を続ける芸人がいる一方、暴行発覚後に「いきなり出まーす」となった中田には、ひと言物申したい思いがあったのだろう。
(木村慎吾)