嵐・二宮和也主演ドラマがまさかの低視聴率を記録、関係者を青くさせているという。
1月3日に放送された二宮の主演ドラマ「潜水艦カッペリーニ号の冒険」(フジテレビ系)の世帯平均視聴率は、4.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)に終わった。連続ドラマなら、打ち切りが検討されてもおかしくない数字だ。嵐イチの演技派で知られる二宮を投入し。正月三が日放送の大作で、金をかけ、宣伝も怠りなかった。しかし、茶の間の関心はまるで上がらず、完璧にスルーされてしまった。
「不運でしたね。裏番組が強すぎました。大人気シリーズ、天海祐希主演ドラマの新作『緊急取調室 特別招集2022~8億円のお年玉~』(テレビ朝日系)は、世帯平均視聴率11.3%をマーク。天海は米倉涼子と並ぶ高視聴率女優で、その人気者によるシリーズ最新作ときたら、ファンでなくてもチャンネルを合わせますよ」(週刊誌記者)
二宮演じる日本海軍軍人とイタリア人兵士たちとの国境を越えた心の交流を描いたヒューマンストーリー。第2次世界大戦中の実話をもとにしているが、暗さや悲惨さを抑え、ユーモアあふれるシーンもあり、ほっこりさせる場面も少なくなかった。戦争ものを毛嫌いする人へのアレルギーを最小限にとどめた意外な良作だったとの感想もあがっている。二宮の見せ場もふんだんに用意され、イタリア語ペラペラの設定も納得の流暢すぎるイタリア語を披露。ピカピカの軍服姿はファンも納得のカッコよさで、嵐活動休止で封印中の弾き語りや、華麗な武道の技を見せたりと大活躍。「お国のため」が口癖の堅物男が恋と歌とグルメがモットーのイタリア男に感化され、激変を遂げる過程を多彩な表情で演じてみせた。
同ドラマはフジテレビの「新春ドラマスペシャル」枠。これまで嵐メンバーが主演しては、コンスタントに2ケタの数字をあげてきた。二宮も2016年に「坊っちゃん」で主演、10.4%の視聴率を記録している。その前年放送の櫻井翔主演「大使閣下の料理人」は11.8%。昨年、一昨年は事務所の先輩、木村拓哉にバトンタッチ。主演ドラマ「教場」「教場II」は最高15.3%、13.5%をはじき出すヒットを記録した。今回の低すぎる数字に対して「フジテレビのマーケティング力のなさ」を指摘するのは、芸能ライターだ。
「新年早々、わざわざ戦争ものをぶつける意味はあったのか疑問です。コロナ禍で殺伐とした今、人々が正月に求めるのはひと時の癒し。ただでさえ、テレビがなくてもスマホの動画視聴でこと足りるご時世で、ふんだんに金をかけた大作目白押しの配信動画も日常的に見られますからね。はなから食指が動かず、見なかったという意見が多かったようです」(芸能ライター)
視聴者に刺さるものを見つけるのは至難の業のようだ。
(塩勢知央)