フジテレビがまさかの大誤算にてんやわんやだ。4月20日放送の連続ドラマ「ナンバMG5」特別編の世帯平均視聴率が4.4%(ビデオリサーチ調べ・関東地区)のていたらくだったのだ。
同ドラマは4月13日スタートの新番組。小沢としお氏の漫画「ナンバMG5」と「ナンバデッドエンド」を原作に、間宮祥太朗扮するヤンキー一家の次男が高校入学をきっかけに普通の高校生になるべく新たな道を歩もうとするが、がんじがらめの家族関係や友情のしがらみから逃がれられず、やむなく二重生活を続ける姿をドタバタで描いた学園ドラマだ。20日に第2話が放送される予定だったが、4月12日にメインキャストの神尾楓珠が新型コロナウィルスに感染。制作スケジュールに多大な影響が生じたため、放送4日前の16日に第2話の放送を27日に延期することを発表。20日放送は「全開バリバリでヨロシク!編」と題し、間宮やヒロインの森川葵、加藤諒ら高校生キャストやヤンキー一家難破家の父親(宇梶剛士)、母親(鈴木紗理奈)らが登場して撮影エピソードを交えながら初回を振り返ったほか、2話の一部をネタバレ紹介するなどしてまとめあげた。
「このドラマは、初回も世帯平均視聴率6.6%と出だしから絶不調でした。裏番組の日本テレビの水10枠『悪女(わる)~働くのがカッコ悪いなんて誰が言った?~』が8.5%を記録し、6年ぶりのドラマ対決はあっさり日テレが勝利。20日放送は『悪女ー』2話が8.1%、『ナンバー』が4.4%とますます差をつけられました。フジは勝負枠に同局ドラマ初主演でゴールデン・プライム帯ドラマ初主演の間宮を大抜擢。金髪特攻服のヤンキーと真面目優等生の真逆キャラを演じ分ける熱演で応えましたが、茶の間踊らずといったところ。日頃、ドラマとは縁の薄い男性視聴者をわしづかみにする作戦をたて、『踊る大捜査線』シリーズ(フジテレビ系)のヒットメーカー、本広克行監督を14年ぶりに連続ドラマの演出に担ぎ出したものの、今のところ数字に結び付いていません。平均視聴率5%以下は打ち切りラインと言われており、今後の数字が気になるところです」(芸能ライター)
正に崖っぷち状態。だが、一筋の光明もないではない。ネットで好意的な声が少なくないのだ。
「流行りの考察ドラマと違って次々登場する人物にイライラしたり、謎解きでモヤモヤさせられたりがなく、余計な頭を使わずに見られるともっぱら。話は単純明快、アップテンポで、ふんだんにギャグが盛り込まれており、笑える箇所も多い。暴走族あがりの宇梶剛士とやんちゃが売りの鈴木紗理奈に“千葉最強のヤンキー”と“元レディース総長”を大真面目にやらせるムチャぶりなキャスティングですが、2人とも嬉々として演じるなど、現場もノリノリなのが見て取れます。動物好きには難破家の愛犬である柴犬・松のキュン死確実な可愛さとドハマリのセリフ回しがハマるでしょう。そして青春ドラマのド定番である男の熱い友情、甘酸っぱくウブな恋模様、気合い入りまくりの乱闘シーンと、どれもが昭和をほうふつとさせます。近頃まれなスッキリ爽快ドラマとウケているようです」(ネット系ライター)
この苦境、乗り越えることができるのか。
(塩勢知央)