肩の痛み、ただの五十肩だと思っていませんか?ほかの病気の可能性も…

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「あっ、痛い!」。ふとした動作の時に、突然肩に走る激痛。それ以来、腕をあげることも、動かすこともできなくなって、急いで病院に行くも異常は見つからず‥‥。そう、これが「五十肩」です。

 タレントのヒロミさんや益子直美さんも、たびたび自らのブログで五十肩の辛さを書いていますが、重症になると髪を洗ったり歯を磨いたり、果ては寝返り打つのさえ辛くなり、本当に生活に支障をきたしてしまうようになります。

「五十肩と呼ばれている症状は、医学的には肩関節周辺炎と病名が付いてはいますが、その多くは明らかな原因が不明なんです」。

 こう話すのは、様々な疾病の取材記事を書く医療ライター。とはいえ原因不明でも、痛いものは痛い。どうして起こるのか、本当にわからないのでしょうか?

「おおむねの見解は、肩関節周辺の老化によるものという漠然としたものです。加齢によって肩関節内の血液循環が悪くなり、周辺組織が炎症を起こすことで痛みが発症すると考えられています。最初は“少しおかしいな”と思う鈍痛程度から始まります。それを気にしないでいると、可動域が狭くなって、筋肉や関節自体がこわばった感じがして、少し動かしても激痛が走るようになるのです」(前出・医療ライター)

 それにしてもつらい五十肩。なんとか痛みを緩和する方法はないのでしょうか。

「違和感程度の鈍痛を感じる時に、できるだけ早く整形外科を受診して、消炎鎮痛剤や貼り薬で痛みを抑える処置を受けることです。もし、激痛を感じた急性期であれば、冷湿布などで冷やして動かさないようにします。比較的痛みが和らいで安定してきたら、今度は温湿布などで温めて血行を良くしてあげましょう。そして、ゆっくりでいいですから、医師の指導のもと、ストレッチや肩の運動などをして動かしてあげたほうが、回復が早いこともあります」(前出・医療ライター)

 痛みが引くまでは安静第一だと思い込みがちですが、いつまでも動かさないでいると、余計に血行が悪くなり、かえって回復が遅れてしまうそうです。

「それに筋肉も柔軟性を失いますから、可動域も狭いままになってしまいます。ただ、そういった処置をしても痛みが治まらない場合は、腱板断裂や石灰沈着性膜炎なども病気も考えられます。他にも頚椎ヘルニアや頚椎症の可能性も捨てられません。五十肩だと思い込んで軽く考えず、少しでも心当たりがあれば、整形外科の診断を受けたほうがいいですよ」(前出・医療ライター)

 五十肩は、長い人では治るまで1年近くかかることもありますが、適切な治療で痛みを緩和して、完治します。しかし、それ以外の病気だともっと重大なことになもなりかねません。病院に行く時間はほんの一時。原因を突き止めれば安心できるのですから、必ず診てもらうようにしましょう。

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