週刊誌やタブロイド紙、ネットニュースなどで時々掲載となる「共演NGの俳優たち」の見出し。これって、本当にそんなことがあるのか、芸能記者に聞いてみた。
「私の印象では、ぶっちゃけて言えば、真実ではないものも相当多いと思います。例えば、同年齢でイメージが被っていると、一緒にキャスティングされることは当然少なくなります。だからと言って、その人たちが仲違いしているとは限りません。共演していなければ、出会うことも少ないでしょうし、必然的に疎遠になるのは致し方ないことだと思います」
では、売れっ子俳優が、若手や子役に辛く当たるということはないでしょうか?
「それも、ほとんどないと思いますが、俳優以外の芸能人がドラマや映画の現場に来るケースで、遅刻をしたりセリフが全然入っていない場合は、厳しく言うこともあるかもしれません。それも、直接言うのではなく、スタッフを通じて伝えることがほとんどですね。特に子役さんの場合、いつか大化けして人気俳優となることもあります。演技のアドバイスをすることはあっても、辛く当たったりするのは、ごくごくマレでしょう。昭和の大女優・森光子さんは、とても共演者を大切になさる方でした。例えば、自身が主役の舞台に取材が来た場合、出演している子役を全員呼んで、一緒に写真を撮るようカメラマンにリクエストしていました。その時、カメラマンや記者に『この中から将来の人気俳優が出るかもしれないから、ちゃんとみんなが入るように撮ってね』と、おっしゃっていたほどです」
結局、世に言う「共演NG」の中には実際には的外れな指摘で、共演が少ないのは単にキャスティングのバランスだった…ということも多いようだ。