1月27日午後4時から始まったフジテレビの記者会見が終わったのは、日付が変わった翌28日午前2時半ごろ。元タレントの中居正広氏が起こした女性トラブルにフジテレビ社員が関与したなどと、一部の週刊誌で報じられたことについて開かれた2度目の会見だった。
登壇したのは27日に退任を発表したフジ・メディア・ホールディングス、株式会社フジテレビジョン代表取締役会長の嘉納修治氏（74）、港浩一氏（72）のほか、遠藤龍之介同局取締役副会長（68）、金光修同HD代表取締役社長（70）、そして、28日付でフジテレビの社長に就任したフジ・メディア・ホールディングス専務取締役の清水賢治氏（64）の5名。嘉納氏は日本の酒造会社として有名な菊政宗酒造の創業者一族の長男、遠藤氏は小説家・遠藤周作氏の長男として知られているため、ネット上には「菊政宗と遠藤周作というブランド力」「コネより強いカードなし」「親ガチャで人生は決まる」などの斜に構えた声も少なくない。
その一方で、会見に登壇していた5名の年齢を確認した人々からは「Xで“じいちゃんたち”がトレンド入りしてる。この事実だけでこの会見は成功でしょ。この人らの体力は立派。問題の核心から視線を逸らせられる」「大企業のトップになった人たちのバイタリティーに感動」「10時間で15分間のトイレ休憩しただけでずっと座ったまま。年齢からして退場する時に誰か倒れるかもと心配したけど、みんなスッと立てて安心した。大企業でのし上がる人の体力はレベチ」「同じような質問や意味不明な質問にもキレずに対応してる幹部たちを見て、役職は飾りじゃないんだなと」「この体力は後天的なもんじゃなくて遺伝子レベルなんだと思う。私なら居眠りして大炎上」「学歴や家柄も大事だけど最終的に体力ある人が成功（出世）する」といった「体力」に注目する声が相次いでいる。
確かに「X」では「じいちゃんたち」と「じいちゃん達」の2つがトレンド入りを果たし、会見に登壇していた5人の「体力」に驚きの声をあげている人が多い。10時間以上に及んだ会見で、これまでに知り得た事件の情報以上のものはほとんど得られなかったが、遠藤氏が「年配の女性社員」や「ベテランの女性社員」などと表現すべきところで「年寄りの女性社員」と表現したこと、一部「自称・フリー記者」の態度の悪さ、フジテレビ幹部の「じいちゃんたち」の優れた体力には目を見張った。
個人的には興味深いドキュメンタリーを視聴した充実感を味わっている。私の「推しじいちゃん」は金光氏だ。
（森山いま）
