同じ過ちでも、その後の対応次第で世間からの印象は大きく異なるようだ。3月13日、2026年の北中米ワールドカップ・アジア最終予選のバーレーン戦(20日)、サウジアラビア戦(25日=いずれも埼玉スタジアム)に臨むサッカー日本代表メンバーが発表される中、チームを指揮する森保一監督の物損事故が大きな話題となっている。
日本サッカー協会(JFA)によると、森保監督は12日15時頃、首都高湾岸線を運転中、左の車線を走っていたトラックと接触。すぐにドライバーの男性へ呼びかけようとするも、運転手からの反応がなく、森保氏は高速道路を降りたのちに最寄りの交番にてドライブレコーダーを提出し、トラックのナンバーも伝えたという。
ただ、警察がトラックのドライバーに連絡して確認するまで、男性は接触があったことを認識しておらず、トラックの車体にも傷はなかったという。運転手は警察に対し「今どき、そんな対応をしてくれる人もいるんですね」と話し、自己申告をした森保氏の行動に驚いていたというが、JFAは本人に厳重注意をしたことも併せて報告している。
「おそらく首都高でドライバーからのリアクションがなかったのも、運転手が気付くことが困難なレベルの軽い接触だったということなのかもしれません。よって接触をしてしまった側の立場の人間からすると、“このまま自分が黙っていれば…”という邪念も浮かびそうなところですが、そこは日本代表で7年間も長期政権を任される“マジメキャラ”な森保氏とあって、映像に加え、トラックのナンバーも自分から交番に提供する潔さを見せました。世間からは、2023年10月に乗用車を運転中、赤信号を無視して交差点に進入し、女性が運転する別の車に衝突させたお笑いコンビ・FUJIWARAの藤本敏史による事後対応と比較する声が続出しています。相手の車には損傷が残る事故となりましたが、藤本はこれを“気付かなかった”として、適切な対応を取らずにその場を去りました。“信号無視プラス当て逃げ”となり、道路交通法違反の罪で略式起訴。罰金を納付、およそ4カ月の活動休止を経て、昨年2月より復帰となりました。今回の森保監督による事故報道には『フジモンとはまるで大違いですね。当たり前といえば当たり前の対応ですが、改めて人としての差を感じます』『むしろ森保さんの誠実さと責任感が際立つ出来事になった』『単なるミスは誰にでも起こるし、ちゃんと必要な事後対応さえ取れば、そこまでの大事にならない。これがフジモンと森保さんの人間力の差』などの反応が上がっています」(スポーツライター)
接触事故を起こした著名人の報道が出るたびに、しばらくフジモンは“ダメな例”として言及され続けることになりそうだ。
(木村慎吾)