4月24日にスタートした内野聖陽主演ドラマ「PJ ～航空救難団～」（テレビ朝日系）に「驚くほどの見応えがあった」との声があがっているようだ。このドラマは、救難活動の精鋭部隊で“人命救助最後の砦”と言われる航空自衛隊航空救難団の救難員・通称PJ（パラレスキュー・ジャンパー）を目指す訓練生たちが、内野演じる主役の”型破りな主任教官” 宇佐美誠司をはじめとする教官たちとともに切磋琢磨する、完全オリジナルのレスキュー大作だ。航空自衛隊全面協力のもとでくり広げられる過酷な訓練シーンは、番組ゼネラルプロデューサー・服部宣之氏によると「ほぼほぼ吹き替えなし」とのこと。
第1話では、航空自衛隊小牧基地に超難関の選抜試験を突破した7人の訓練生が加入。宇佐美（内野）による1年間の激烈な訓練がスタートした。ドラマ序盤では体力向上運動として、訓練生らに腰をかがめさせ、両腕を後ろにピンと伸ばした姿勢の保持を指示すると、宇佐美は彼らに消防ホースで水をぶっかけ始める“宇佐美スペシャル”を実施。その様子を見ていた教官の1人である大山順一（眞島秀和）は「あそこまでやる必要あるか？」と眉をひそめていたが、視聴者もおそらくそこで度肝を抜かれたはずだ。訓練生らに数分間も水をぶっかけていた宇佐美は、「少しは気合が入ったか！」と水を止めるが、びしょ濡れになった訓練生の沢井仁（神尾楓珠）から「ホースの水にはどんな意味があるのでしょうか？」と質問されると、ニヤリと笑って「気分だな、ノリだ」と返答。沢井が思わず「そんな理不尽な…」とつぶやくと、宇佐美は「自然はオレよりもっと理不尽だぜ」とダメ押しのように声をかけた。
視聴者からは、「リアリティーではなくリアルだからこその迫力に、思わず姿勢を正して見てた」「見る者にもエネルギーを使わせるドラマで驚いた。これがスタントなしのリアルってことか」「訓練しているのを見てるだけでこちらまで手に汗を握ってしまったのは、役者さんたちがガチで訓練してたからなんだろうな。あれはすごい」「男性訓練生の中の紅一点である藤木さやか役の石井杏奈ちゃんの身体能力に呆然とした」など、驚きとも感動ともつかない声がネット上に多数あがっている。
第1話では神尾演じる沢井にスポットが当てられ、12年前に父（和田正人）と雪山で遭難し、航空救難団に自分だけ救出された過去が明かされた。父の死に対し自責の念を抱き続けている沢井は、「自分はいつでも死ぬ覚悟ができています」と宇佐美に訴えるが、宇佐美には「そんなのは覚悟とは言わねぇよ」と諭される。その後「自己の安全が第一」と言う宇佐美に「自分の命ばかり気にする奴に他者を救えるんですか！」と沢井は食ってかかり、宇佐美から「お前がオレに負けたら教育停止。クビだ」と言われつつも、地上11メートルの降下練習に使う、壁にかかった縄梯子2本を使い「どちらが早く上れるか」を競争しようと提案される。命綱は装着しているものの途中で落下しそうになった沢井は、隣りの縄梯子の宇佐美に助けてもらい、「どんな状況でも立て直せ」とはっぱをかけられ、自力で頂上にたどり着く。そこで宇佐美から「お前の中の本当のお前と話がしたい」と促され、ずっと抱えていた父親に対する自責の念を沢井は吐露する。「1年間、死ぬ気で耐え抜け！そしたらオレが必ずお前を一人前の救難員にしてやる！だからお前はお前を許してやってくれ」と、いつも「救難員は命だけでなく心も救え」と指導している宇佐美らしい言葉をかけられ、夕陽をバックに沢井は声をあげて号泣。宇佐美は沢井を抱きしめた。
「沢井って神尾楓珠史上1～2位を争ういい役！頑張って！」「神尾くんは10代から20代前半にかけて、インティマシーコーディネーターなしでそういうシーンばかり演じさせられてきたように思うから、今回の沢井みたいな硬派な役を大事に演じてほしい。ガンバレ！」「神尾くんにはちゃんとした硬いキャラを演じてほしかったから沢井仁を応援するよ」といった声がネット上にあがっているが、神尾はこの沢井仁役で役者としてひと皮剥けそうだ。
（津島修子）
