M!LK塩﨑太智から読み解く空前の芸能界「遠心顔ブーム」とその魅力とは

イケメン

2025/11/09 07:20

　5人組ダンスボーカルグループのM!LKの楽曲「イイじゃん」がSNSを中心に大ヒット。同曲に「あれ今日ビジュいいじゃん」という歌詞があるが、11月5日発表の『現代用語の基礎知識選「2025 T＆D保険グループ新語・流行語大賞」ノミネート語30』で、「ビジュイイじゃん」が選出された。

　意味はもちろん、「見た目がいいね」なのだが、勢いに乗る同グループのみならず、今も昔も芸能界は、「ビジュいい」人だらけ。ただ、その見た目のよさをめぐって、今、「遠心顔」なる顔立ちが人気なのだという。遠心顔とは、顔のパーツ、特に目・鼻・口が顔の中心から少し離れて配置されている顔立ちを指す。目と目の間隔が離れている印象も特徴で、全体的に余白が広く、凹凸が少ない傾向があるといい、親しみやすい印象や、あどけない印象を与えやすいとされる。見ている側に“距離を詰めたくなる可愛さ”を生む、とも言える。

　M!LKにおける、まさにその「遠心顔」タイプが、塩﨑太智。また、今をときめくBE:FIRSTのSOTAや、マルチな才能に溢れるBUDDiiSのSHOOTも人気急上昇中。美容誌ライターはこう話す。

「同じ系統の女性で言うと、あいみょんも艶気がたっぷりで男性に大人気。小松菜奈、宮﨑あおいや安室奈美恵さんも、どこか『完璧から1mmだけズレた配置』を持ってますよね。美容構造的に見ても、遠心タイプは、攻撃的ではない、親しみが強いまなざしの重心が外に広がり、開放的、グループの中にいると空気を柔らかくするという特徴があり、まさに“キレンジャー性”と直結しているんです」

　戦隊シリーズの特撮テレビドラマ「秘密戦隊ゴレンジャー」（NET＝現・テレビ朝日＝系）のキレンジャーに変身する「大岩大太」が象徴的だが、彼は“単なるムードメーカー”ではないという。演じたのは俳優の畠山麦。いじられ役にも回れる柔軟性、人間的な厚みがあり、これらは現代の美容心理学でいう“安心感を伴う艶気”そのものであると言える。ビジュアルではなく、まさにこのタイプこそ、チームの熱量を底から支え、外見以上に内面の魅力が滲み出ている非常に稀有な存在だとか。

「完璧美形が増えた現代だからこそ、キレンジャー型の魅力は際立つと言えます。“唯一の欠け感”こそが“無二の魅力”を作るのですが、BTSのJ-HOPEもそのタイプです。J-HOPEは典型的な『完璧美形』ではないけれど、表情筋の豊かな動きや広がりのある輪郭ライン、リズムの良い顔の重心バランス、圧倒的な音楽の才能と身体表現によって、他では得られない“温度のある艶っぽさ”を放っています。美容の視点から見ても、J-HOPEは整いすぎていないのに、もっとも艶気が出る顔を体現しています」（前出・美容誌ライター）

　美形がそろうほど、ひとりの「異質」が光を放つ。完璧美形の時代でも、艶気・才能・個性の核を担うのは、間違いなく“ビジュいいじゃん”の中の“現代のキレンジャー”。そして、遠心顔が今、その象徴のようだ。