【ESCAPE】から【トリリオンゲーム】まで!佐野勇斗の単体主演ドラマは役者としてもっと評価されていいと思う!
スタート前は注目度があまり高くなかった「ESCAPE それは誘拐のはずだった」(日本テレビ系)が、「令和のロミオとジュリエット」と呼ばれ「毎週楽しみにしている」と応援の声を集める勢いを見せている。
日本を代表する八神製薬の社長令嬢・八神結以(桜田ひより)が20歳のバースデーパーティーの日に誘拐された。誘拐したのは主犯の斎藤丈治(飯田基祐)、山口健二(結木滉星)、林田大介(佐野勇斗)の3人だ。しかし主犯格の斎藤が誘拐直後に心筋梗塞で急死。斎藤の急死を知らない山口は林田に裏切られたと勘違い。林田もまた斎藤からの指示が来ないことから結以を連れて逃亡するが、2人には信頼関係が生まれ、お互いを「リンダ」「ハチ」と呼び合うように。
11月19日放送の第7話では、今は亡き八神製薬創業者・八神恭一(間宮啓行)が持っていた、人に触れると心が読める「さとり」の能力をハチ(桜田)も持っているのだが、ハチの父で現在の八神製薬社長である八神慶志(北村一輝)は、恭一(間宮)の養子のため血縁関係はない。ハチの母はすでに他界しているが、もちろん恭一との血縁関係はない。それなのになぜ、ハチには「さとり」の能力があるのか。
「週刊新流」の記者・白木(山口馬木也)と慶志の秘書兼ハチのお目付け役・万代(ファーストサマーウイカ)は、恭一の娘でハチの叔母である霧生京(富田靖子)の「隠し子がハチなのではないか」と仮説を立て、京の夫・忍(神尾佑)に確かめようとするが無下にされる。
万代は慶志に確かめるも血縁関係の謎はわからず、秘書兼お目付け役を辞めることとなった。
ハチは、幼い頃には父・慶志の手を握り、温かく優しい気持ちを感じ取っていたが、ある時、慶志が自分に殺意を持っていることに気付き、それ以来、父は娘にGPSを付け、そのことで娘は父に不信感を募らせ、ハチは誘拐されたことをきっかけに、今では「父から逃亡」している。
佐野演じるリンダは、そんなハチを労わり守ってくれる、今では従者のような存在で、とにかく「温かくて優しいいいヤツ」なのだ。そのことは「さとり」の能力があるハチもわかっている。誘拐犯として警察から追われているのに、リンダは困っている人がいると助けずにはいられない性格で、直情型の単細胞な部分もかわいらしく見える好人物なのだ。
佐野演じるリンダは、とにかく「主役の1人」としてキラキラと輝きを放っているのだが、ネット上にはリンダが輝けば輝くほど、2023年放送の目黒蓮主演ドラマ「トリリオンゲーム」(TBS系)で佐野が演じた「パソコンオタクのガク」を思い出す人が少なくないようだ。その理由は「こんなにキラキラした主役らしい主役のリンダを演じられるのに、ガクを演じていた時は輝きのないモブキャラをちゃんと演じていた。輝きを消せるってスゴくない?」と、佐野の幅広い演技力を実感していると思われる。それほど今作での佐野の「主役感」は圧倒的だ。
佐野自身の「X」には「来週、とんでもないです…お楽しみに。。」とのコメントが投稿されているので、その言葉を信じて待ちたい。
(津島修子)
