お笑いトリオ・東京03の飯塚悟志が8月4日放送の「あちこちオードリー~春日の店あいてますよ?~」(テレビ東京系)に出演し、同じ事務所のおぎやはぎ・矢作兼について語っている。
飯塚と矢作は共にお笑いプロダクション・人力舎に所属する者同士で、活動歴でいえば、飯塚は矢作よりも先輩にあたる。しかし、人望やカリスマ性に関しては矢作に一目置いているようで、飯塚は「コンビ同士は仲が良くない方が面白い」という人力舎における既成概念を「『そういうのやめよう』って雰囲気にさせてくれた」のが矢作だったと明かした。
また、吉本興業などの大手お笑い事務所に比べ、当時はまだ人力舎に所属タレントを売り込むだけの力が備わっていなかったことから、飯塚は、売れない理由を事務所のせいにする芸人が多かったと説明。そんな悪しき風習を破壊したのも矢作で、「事務所のせいにしてどうすんだよ」と周囲を一喝し、飯塚は改めて「凄いんだよ、あの人」と矢作の人間力を称えている。
「人力舎の所属芸人に限らず、2000年代前半までのお笑い界には“コンビは不仲が当たり前”といった空気感が蔓延。一部には、『コンビで仲が良すぎるのはダメ』だとラジオ番組で熱弁していたダウンタウン松本人志の影響もあるでしょう。そうした中、相方・小木博明とのイチャイチャ漫談が新鮮だとして一気にブレイクを果たし、“コンビの不仲がカッコいいと思っていることがもはやダサい”と言わんばかりのイチャつき芸を見せたおぎやはぎ。ネタの冒頭には矢作による『俺、小木のやりたいことはなるべく全部やらしてあげたいんだよ』『小木に頼まれたら断れないよ』とのセリフでコントの設定に入るのも、仲が良い2人にはぴったりなお馴染みのフレーズ。それ以前はキャイ~ンぐらいしかいなかった“仲良しコンビ”ですが、現在ではコンビ間で仲が良いとされるサンドウィッチマンやさまぁ~ず、ミルクボーイ、ぺこぱといったペアが視聴者から人気で、好感度も高くなりやすい傾向にあります。そういった意味では、矢作のスタンスはお笑い界全体の潮目を変える役割を果たしたと言えるでしょう」(エンタメ誌ライター)
人力舎では社長よりも発言力や影響力が強いとも崇められる矢作。芸歴25年目を数え、9本ものレギュラー番組を抱えるこの男の地位は、競争の激しい芸人の世界においてもまだまだ安泰だといえそうだ。
(木村慎吾)