松嶋菜々子の主演ドラマ「営業部長 吉良奈津子」(フジテレビ系)が7月にスタートする。
松嶋演じるのは、広告代理店の売れっ子クリエイティブディレクター。30代後半で結婚し、出産と育児休暇を経て3年ぶりに職場復帰するのだが、元の職場ではなく営業担当となる。部下とはまったく反りが合わず、家庭でも問題続出。仕事と家庭を両立させるため奮闘するというストーリーだ。
松嶋といえば、2009年に放送された「救命病棟24時」(フジテレビ系)の第1シリーズは平均視聴率20.3%。11年に放送された「家政婦のミタ」(日本テレビ系)の最終回では視聴率40%を記録した視聴率クイーン。このところ低迷が続くフジテレビとしてはV字回復の起爆剤にしたいところだろう。
しかし、松嶋の成功はフジテレビだけでなく所属事務所にとっても「正念場」と、芸能ジャーナリストはいう。
「松嶋が所属しているセブンス・アヴェニューからは、井上真央が独立する予定です。これまでは二枚看板でやってきましたが、この先は松嶋が背負っていくことになる。そんなときに始まるドラマで失敗するわけにはいかないでしょう」
脚本は朝ドラ「ひまわり」(NHK)で松嶋とタッグを組み、「昼顔~平日午後3時の恋人たち~」(フジテレビ系)で“昼顔ブーム”を生んだ井上由美子氏。制作スタッフの力の入れようの裏には、こうしたフジテレビと所属事務所の事情が透けて見える。
(甲斐栄子)