歌手の八代亜紀さんが、昨年2023年12月30日に急速進行性間質性肺炎のため死去したことが1月9日、所属事務所によって発表された。73歳だった。
「舟唄」「雨の慕情」などの心に染み入る歌声で「演歌の女王」と称され、多くの人に愛された歌手だった。とりわけ、トラック運転手には“マドンナ”“トラック野郎の女神”と崇められていた。
1971年にデビューし、その約2年後からは、少年院や女子刑務所への慰問ボランティアを続けていたことも知られている。
一方、くっきりとした目鼻立ちゆえに「厚化粧」と言われたことがあった。ツービート時代のビートたけしは「厚化粧で、笑うとヒビが入る」とのギャグでイジり、嘉門達夫は井上陽水の「リバーサイドホテル」の替え歌で「誰も知らない素顔の八代亜紀」とネタにしたのだ。
「厚化粧をネタにされたころにインタビューをさせていただいたのですが、その時に『私は、(目鼻の)パーツが大きいだけなの。だから、ちょこっと描き足しただけで、厚化粧って言われちゃうのかしら』と笑っていらっしゃいました。舞台上ではゴージャスなイメージがありますが、実際はコロコロとよく笑うチャーミングな方でした」(週刊誌記者)
八代さんを失った悲しみは深いが、その歌声はこれからも多くの人を励まし、癒してくれることだろう。