今年3月をもって、「行列のできる法律相談所」（日本テレビ系）や「ワイドナショー」（フジテレビ系）をはじめ、「ズームイン！！サタデー」（日テレ系）など、長寿番組が相次いで放送を終了する。他にも、NHKの人気番組だった「サラメシ」や、コアなファンが多い「東野・岡村の旅猿」（日テレ系）も番組が終了。特に、日テレ系列の長寿番組が終了しているように思えるが、その裏側をキー局の編成担当がこう明かす。
「日テレは今、若い世代を中心とする『コア視聴率』の獲得を急いでいるんです。昨年も『世界一受けたい授業』を打ち切りにしていますが、シニア層の視聴者が多いバラエティ番組は、レギュラー放送をやめ、年数回の特番に移行を進めています。夏と秋にも長寿番組がいくつか終了するという話で、今後も番組の入れ替えを頻繁に行うようです」
そんな中で、「日本を代表する長寿番組」にもリニューアルの噂がテレビ業界で出ているという。それが、「ミュージックステーション」（テレビ朝日系）だ。1986年から放送がスタートした番組で、長くタモリが司会を担当。2021年10月には、「同一司会者による生放送音楽番組の最長放送」を達成した番組として、ギネス世界記録にも認定されている。今でも毎週のように人気ミュージシャンが出演して愛されている番組だが、司会の交代説がささやかれているというのだ。
「タモリは1945年8月生まれで今年80歳を迎えます。正直、生放送の音楽番組はかなり負担で、今秋か来年の春に司会交代の噂が出ている。80歳になることでキリもいいですからね。『Mステ』は、通常放送に加え2時間以上の特番も多く、このまま続けるのはさすがに体力的に厳しいという声もある。不測の事態が起きる前に、勇退していただいたほうがいいと局内でも議論が起こっているそうです。さらに言えば、『ブラタモリ』（NHK総合）が4月5日からレギュラー番組として復活。こちらは生放送ではないので、何とかできそうですが、もはやMステを続けていたら完全にオーバーワーク、というわけです」（民放関係者）
ただし、Mステという枠組み自体は、特番も人気があるだけに継続する方向のようで、タモリの後継者として数名のタレントの名前があがっているという。
「一人は、ミュージシャンとしても活動する藤井隆。現在、テレ朝系の『新婚さんいらっしゃい!』で司会を務めおり、トーク力もあるので適任との声があります。また、有吉弘行も『NHK紅白歌合戦』での司会を経験しており、今やタモリの後釜としても名前負けしないので、魅力だという意見もあります」（前出・民放関係者）
いよいよ、タモリの元気な姿は、「ブラタモリ」かCMぐらいでしか見られなくなるのか。
（渡邊伸明）
