お笑いコンビ・ダイアンの津田篤宏が、49歳にして大ブレイクの兆しだ。今年のユニクロ「父の日キャンペーン」への起用は「母の日のキャンペーン」に続く起用となり、大きな話題に。また、出演した三井住友銀行のスマホ口座「Olive」のウェブCM「通帳の人」編が6月2日に贈賞式が開催された、「第62回ギャラクシー賞」でCM部門の大賞を受賞。世界的な企業のCMやキャンペーンに起用されるほどの突然の売れっ子ぶりは、テレビ業界でも意外な活躍だと話題になっているとか。
「ユニクロや三井住友銀行レベルの企業なら、もっと大物でも起用できるところを、あえて中堅芸人で番組ではいじられキャラの津田を起用したのか不思議ですよ。人気は上昇中とはいえ、トーク番組では自分の“不倫ネタ”も披露していてヨゴレ芸人の一面もありますからね。好感度が高いというデータも記憶にない。まさにサプライズですよ」（民放関係者）
津田といえば、個人では「ゴイゴイスー!」などの一発ギャグでおなじみ。基本的には他の芸人にいじられ大声でツッコむことで笑いを取るスタイルで、ドッキリを仕掛けられることも多くリアクション芸人としても活躍。番組では不倫ネタ以外にも悪態をついていることが多いが、今回のCM獲得につながったのは、「やはり『水曜日のダウンタウン』（TBS系）の企画『名探偵津田』シリーズへの出演が大きいでしょう」と言うのは、民放キー局の編成担当者。続けてもらおう。
「津田が探偵となり、犯人を見つけるまでミステリードラマの世界から抜け出せないドッキリを仕掛けられるという『水ダウ』の名物企画です。津田は常に不機嫌なのですが、その飾らない性格を視聴者が絶賛。本音で訴える『長袖をください』など、様々な名セリフも誕生。これが若年層からも支持されたんです」
もっとも、芸人としての実力もテレビ関係者の間では評価が高かったのだという。バラエティ番組を手掛ける制作会社幹部が語る。
「いじられキャラで有名だが、とにかくアドリブ力が強いことでも知られる。大型特番『お笑いの日2022』（TBS系）に出演した際には、ランジャタイとコラボネタを披露し、津田さんの“アドリブ”力がスゴイと話題になりました。ネタでは、何も聞いていない津田が無茶苦茶をするランジャタイの国崎和也に振り回され続けたのですが、臨機応変にツッコミ続けてネタを成立させた。また、関西ローカルの『本日はダイアンなり!』（朝日放送）では、一般人を相手にしながらのロケもこなせており、トーク力も高い。そうした魅力が、『名探偵津田』のお陰で、一般的な視聴者にも広がった形です」
しっかりとした実力を持っている津田だけに、一過性のブームでブレイクが終わることもなさそうだ。
（渡邊伸明）
