まさに“電撃”だった―。6月24日の23時15分から緊急生放送された「ロンドンハーツ」(テレビ朝日系)で、ロンドンブーツ1号2号(田村淳、田村亮)が解散を発表したのだ。
この日は、番組から誕生した狩野英孝のシンガー名義「50TA」の15周年5大プロジェクトを発表するために、異例の生放送。そのトリを飾る形で、淳から渡された手紙を読み上げた狩野の口から、解散が告げられた。共演者のFUJIWARA・藤本敏史、アンタッチャブル・山崎弘也も、ただ驚くばかり。淳と亮は、手紙が読まれた23時半をもって、31年間のコンビ生活に幕を下ろした。
通称・ロンブーの芸人人生は、誰の目から見ても安泰だった。歯車が狂ったのは、2019年6月に表面化した闇営業問題。所属していた吉本興業を介さず、特殊詐欺グループとされる反社会的勢力主催の会合に参加。一定の金銭を受けた問題で、該当した所属芸人11人が謹慎処分に。そのひとりだった亮は、吉本を退社。同年、淳が社長を務める株式会社LONDONBOOTSに移籍して、吉本とはエージェント契約に切り替え、タレント活動を再開させていた。
ところが、同事務所は23年いっぱいで閉所。すでに淳、亮ともに個人事務所を立ち上げており、淳は亮に吉本へ戻るようたびたびアプローチ。だが、亮にも諸事情があり受け入れず。2人は、今年3月の食事会で屋号を下ろすことに同意して、「友達に戻る」(淳)ことになった。今後コンビ名は名乗らないが、「ロンドンハーツ」は継続。2人そろった仕事のオファーがあれば、受け入れる姿勢だ。
ロンブーの屋号がなくなる今後、亮のタレント人生は多難が予想される。闇営業問題から6年の時間が経過したが、世の風潮は反社の徹底排除、コンプラ強化がさらに顕著。これが暗い影を落としかねないと、芸能ジャーナリストは警鐘を鳴らしつつ、こんなふうに言う。
「闇営業問題で大騒動になった1カ月後、一緒に記者会見を開き、吉本を去った宮迫博之さんは、蛍原徹さんとの雨上がり決死隊を解散。地上波から完全に消えました。亮さんは『ロンドンハーツ』が残るので、首の皮一枚がつながっていますが、土俵際ではあります。追い打ちをかけたのは、解散発表をテレ朝に限定してしまったこと。その影響か、翌25日朝の情報番組では、あまり報じられませんでした。くしくも25日は渦中のフジテレビの株主総会。しかもそのフジでは、オンラインカジノ問題で、バラエティ制作部企画担当の社員が23日逮捕され、24日に男性アナが書類送検されるというマレに見る事態に発展していたので、完全に食われました」
解散よりオンカジ。テレ朝よりフジ。テレビ界の“闇”は深い。
(北村ともこ)