会社vs所属芸人という構図に発展し騒然としている“闇営業騒動”を発端とした吉本興業の“お家騒動”だが、一連の動きとはまた別の“スピンオフ”的な衝撃が話題を呼んでいる。
7月21日に放送された「ワイドナショー」(フジテレビ系)は、19日に契約解消が発表されていた雨上がり決死隊の宮迫博之と、謹慎処分中のロンドンブーツ1号2号の田村亮の2人が、闇営業騒動について事務所を介さない“直会見”として20日に強行した謝罪会見を受けて、緊急生放送したものだった。
番組に出演したのは、ダウンタウンの松本人志、吉本所属芸人の東野幸治、フジテレビアナウンサーの佐々木恭子と芸能レポーターの駒井千佳子氏。前日、東野は松本と共に吉本興業を訪れ、幹部らと会談した松本は「『ちょっと静観します』と言われたので、だったら吉本にいれないかもわからんわ。僕はこの吉本にはいたくないかも」と伝えたことを明かしていた。
東野も会談で話した内容を問われると、無期限謹慎中のスリムクラブや2700といった後輩コンビの名前を挙げ、「つらいと思うし、会見をしたいって言うなら、さしてあげてほしいし…」「今どういう状況か分からないと思うんで、吉本社員も電話とかメールを1日に1回とか2回でいいんで…」と涙を浮かべながら話していた。
この場面について、番組終盤で松本は「今日来る前、指原(莉乃)からメールが来てて『松本さん泣かないでね』と。そしたら東野が横で号泣するという」と東野が泣いていたことをイジり、東野は「いやぁ、年とったなあ」と涙もろくなったのは加齢によるものだと照れながら説明した。
東野といえば、日本テレビ系「行列のできる法律相談所」(日本テレビ系)などで感動的な場面でも無表情を決め込んだり、薄ら笑いを浮かべることすらあることから、感情を持たない男などとネット上でも称されていただけに、そんな東野の涙には世間からも「あの東野が泣いた」「それだけの出来事だったんだな」など、驚きの声が上がったというワケだ。
「17年放送の『24時間テレビ』(日本テレビ系)で取り上げられた、実父の亡くなった当日も営業の仕事で裸芸で子どもたちを爆笑させていたというアキラ100%のエピソードでも、東野は涙を流していましたね。自分とは無縁なタレントの話にはあまり心を動かされないようですが、こと、芸人の生きざま系の話であったりと、自分に身近な芸人の心の話には弱いのかもしれませんね」(エンタメ誌ライター)
とりあえずはいい意味で人間らしい部分が垣間見え、世間にはいい印象を与えることができたといっていいだろう。
(本多ヒロシ)