お笑いコンビ・アンジャッシュの渡部建が6月3日放送の「今夜くらべてみました」(日本テレビ系)に出演し、グルメ評論家としてのあり方を力説している。
番組には、高級レストランばかりを日々食べ歩き、月の食費が200万円にも上るというグラビアアイドルで高級料理研究家の辰巳奈都子も出演。自炊もするという辰巳は、グルメ芸人として活躍する渡部に物申したい事として、「私は自分で料理するから分かるんですが、たとえば、伊勢エビや毛ガニを剥くことの大変さとかを渡部さんは分かっているのか」と追及した。
料理を実際に作っている人間でなければ、その背景にある手間や労力に気付けないと指摘し、「野球経験のない方が野球解説をしているような感じです」ともコメント。“甲子園大好き芸人”でもある渡部にたたみかけて口撃している。
この主張に対し、渡部は「(作り手への)リスペクトはありますが、僕は知らなくても良いと思っていて、食べ手として出されたものを『美味しい』『美味しくない』で判断して伝えれば良いと思ってます」と反論。手料理をかじったことのある人間が食レポをする際、職人の手間について中途半端に言及する行為は、「プロの話にド素人が同じ目線で話してるのと一緒なんですよ」と一蹴した。また、漫才でも同様だとし、「見た漫才が『面白い』『面白くない』で良いじゃないですか。ド素人がプロに向かって、『分かります、その苦労』っていうのは一番小寒いです」とも表現した。
「作り手である職人のプロの技に対して、あまり素人目線で語ることをせず、ただ出されたものを素人なりにジャッジすればそれで良いという渡部。実際、視聴者がタレントの食レポに求めているものは、味の感想を分かりやすく伝えられる表現力であり、それは一般人と近い目線での感想であればあるほど参考になりやすいという面もあります。ネットでもこのグルメタレント同士のバトルに注目が集まりましたが、『渡部さんは返しも上手い。プロの領域に素人が踏み込んで知ったかぶりを語るほどダサいことはない』『渡部が完全に正しい。辰巳さんよ、あなたは農家でも漁師でもないから、食材を語りなさんなよ』『その道のスペシャリストほど、一般人の素朴で無邪気な反応を大切にする。だって客の大半はそういう人たちだから』と渡部を支持する声が大半でしたね」(テレビ誌ライター)
また、辰巳の自称する“高級料理研究家”との謳い文句にも、世間からは「訳わからない肩書」「なんの研究してるのかわかりません」とのツッコミが集中。やはり、弁の立つ渡部を論破するにはまだまだ時期尚早だったと言えそうだ。
(木村慎吾)