アイドルグループNEWSの加藤シゲアキが執筆した小説「オルタネート」が12月18日、直木賞の候補作品に選出された。
「オルタネート」は11月19日に刊行されたばかりの加藤の新作長編。高校生限定のマッチングアプリ「オルタネート」を巡る3人の若者の物語だ。加藤は2012年に「ピンクとグレー」で作家デビューして以来、「閃光スクランブル」「Burn. -バーン-」「傘をもたない蟻たちは」「チュベローズで待ってる」などの作品を上梓している。
加藤は直木賞の候補作品に選出されたことについて、「作家にとって憧れの賞ですので、もちろんいつかは候補に選ばれたいと思っていましたが、聞いたときは本当にびっくりしました」と心境を明かしている。
また、自身の立場について「新人賞を獲ってから作家になるというのが通例にも関わらず、自分はジャニーズ事務所に所属しているから、タレントだから、『ピンクとグレー』を出させていただきました。そのことに対して引け目というか、文学界、小説界にお邪魔している感覚や作家として名乗ることへの迷いがあったんです。でも今回直木賞の候補に選ばれたことで、多少は作家として認めていただけたのかなと思っています」と率直な思いも明かした。
ネットでは加藤の快挙に対して《本人だって、批判覚悟してるはず。恐らく小説を書いた時も言われたんだろうし、悲しい事にすぐ叩かれてしまうから。ジャニーズだ忖度だなんだ言われても頑張れ!!何作も描き続けてるのは本当凄いよ!!》《本は沢山読むけど、書くとなればそれは別の話で、小説を書けるのは素晴らしい事》《ジャニタレであるという部分はどうしようもないし、むしろそれを誤魔化さずに作家活動を続けていることは立派なこと》など、執筆活動に毀誉褒貶あるなかで書き続けることで結果を出したことに対する賞賛の声が相次いだ。
「直木賞を主催する日本文学振興会は文藝春秋社の創設者で作家でもある菊池寛らが設立した組織で文藝春秋社との結びつきが強いことで知られています。そして文藝春秋社といえば『週刊文春』がジャニーズタレントや故・ジャニー喜多川氏など数々のスキャンダル報道を行ってきたため、ジャニーズ側は文藝春秋社との仕事は絶対NGにしていると言われています。しかし、今回の加藤の直木賞候補入りで『文藝春秋』などでインタビューや写真が載る可能性も高くなりました。そこもある意味注目です」(芸能記者)
果たして加藤は会社同士の対立を超えて、作家としての夢を叶えられるだろうか。直木賞の選考会は1月20日に行われ、その日のうちに受賞作が発表される。
(柏原廉)