阿部寛の滑舌の悪さは、世間だけでなく阿部本人も認めていることなのに、公開中の映画「ショウタイムセブン」に続き、4月からスタートする「日曜劇場」の新ドラマ「キャスター」（TBS系）でもニュース番組のキャスターを演じる。
すでに「阿部が出演するドラマはテレビの字幕表示をONにする」というのがドラマ好きの間では常識となっているが、阿部本人はさぞかし大変なことだろうと、ネット上には心配する声まであがっている。しかし、阿部の佇まいが「キャスターっぽい」ことも理解できるので、ドラマや映画のキャスティングは「佇まい＞滑舌の悪さ」なのだろう。
阿部演じる進藤壮一は、公共放送社会部で15年間記者として勤め、その後、報道番組のキャスターに。しかし今度は視聴率低迷にあえぐ民放の報道番組「ニュースゲート」MCにテコ入れ要員として就任。生ぬるい報道体制を正すことが使命で、番組を正すためにやってきたと豪語する進藤は、“真実を伝える”ためには手段を選ばず、独自のルールで取材や調査を遂行する。
圧倒的な存在感で周囲を巻き込んでいく破天荒なキャラとのことだが、かつてドラマ「ドラゴン桜」（TBS系）で阿部が演じた主人公の桜木建二も、似たようなキャラじゃなかったっけ？と思ってしまった。まだ始まっていないドラマなのに、すでに見たことがあるような気がするのはなぜだろうか。
ちなみに、2月25日放送の「めざましテレビ」（フジテレビ系）の人気コーナー「きょうのわんこ」に登場した黒色シュナウザーの名前は「アベ」。「俳優の阿部寛さんに似ていることから名付けられました」とナレーションが入り、麗しい女性飼い主から「アベ」と呼ばれ、大好きな「ペットボトルのキャップを噛んで外す技」を披露してくれたのだが、シュールさと可愛さから盛大に笑ってしまった。
「X」上には私と同じような反応を報告する声があがっている。「ヒロシ」と名付けず「アベ」と名付けた飼い主にセンスを感じたし、確かに「アベ」は阿部に似ていた。「阿部寛が新ドラマでシュナウザーを演じるんだって！」と言われたら新鮮さを感じられるかもしれない。
（森山いま）
