6月16日放送の「あなたを奪ったその日から」（フジテレビ系）第9話で、10年前に起きた結城旭（大森南朋）が経営する惣菜店「YUKIデリ」のパンを食べて、中越紘海（北川景子）の娘・灯（石原朱馬）がアナフィラキシーショックで亡くなった食品事故の原因は、平祐奈演じる梨々子が厨房の人手が足りないために手伝いをしていたことが原因で起きた事故だったと判明した。
自宅でお手製ピザを作ると旭から「おいしい」と喜ばれていた梨々子（平）は、その日、ピザを焼く工程を頼まれた。
自宅で作るピザと同じ食材をパイ生地に載せてオーブンに入れた梨々子だったが、エビを入れてはいけないことに途中で気付き、慌ててエビを除去したのだが、除去しきれずに販売されてしまった1枚があったのだ。
旭は梨々子を傷付けまいとして真相をひた隠しにすることを選んだが、調理責任者の鷲尾（水澤紳吾）からは「それは隠蔽だ、公表しよう」と責められ口論に。当時、梨々子の家庭教師をするために結城家に訪れた玖村（阿部亮平）は、偶然この2人の口論する現場に現れ、旭から追い返されていた。
「エビ混入事件」が起きる前の梨々子は、素直でのびのびとした笑顔のかわいい高校生で、そんな梨々子を見事に演じ切った平の演技力に「もっといろいろな作品に出てほしい」と称賛する声が、ネット上にあがることとなった。
それほど「事件前」の梨々子はかわいらしく、旭が選んだ「ひた隠す」という選択がどれだけ罪深いことなのか、視聴者はひしひしと感じたように思う。
「事件後」の梨々子は説明するまでもなく、やさぐれてねじれた「イヤな奴」になっていたのだが、6月9日放送の第8話では、自分の過失で亡くなってしまった灯の母親が紘海と知り、睡眠薬を過剰摂取。オーバードーズとして病院に搬送され入院となった。梨々子が自死しようとしていたことは明らかだ。
6月23日放送の第10話、30日放送の最終回で梨々子のキャラがどう変化するのか、「女優・平祐奈」の腕の見せどころだろう。
（森山いま）
