長澤まさみ“ダー子”狙いか？森川葵“民子”のキャラが生きないドラマ「スティンガーズ」が低調な理由とは

芸能

2025/08/02 11:05

　各局で放送中の夏ドラマだが、苦戦が目立つのが、フジテレビだ。福原遥が主演の月9ドラマ「明日はもっと、いい日になる」、磯村勇斗主演の「僕達はまだその星の校則を知らない」、藤木直人主演で白石麻衣と共演する「最後の鑑定人」、さらにSnow Manのラウールが出演し話題の「愛の、がっこう。」などを放送しているが、前作「続・続・最後から二番目の恋」がヒットした月9枠の、「明日はもっと―」は第3話から平均世帯視聴率が5%台（ビデオリサーチ調べ／関東地区・以下同）に突入し、低空飛行状態に。他のドラマも視聴率がパッとせず、TVerのお気に入り数も低い数字に甘んじている。
　
　中でも懸念されるのが、森川葵主演の「スティンガース警視庁おとり捜査検証室」。7月22日放送の初回の平均視聴率は、世帯5.0％で同じ枠の前作で評判が今ひとつだった「人事の人見」の初回5.5％を下回る結果に。森川はGP帯連ドラ初主演だが、大手レビューサイトでも「第1話で脱落」「これはダメ」「ものすごく雑な作りというか総合的にチープな感じがするドラマ」と酷評が散見される。
　
　この「スティンガース」は、日本ではなじみがないおとり捜査官を題材としたドラマ。コメディタッチのポップな刑事ドラマとなり、WEST.の藤井流星や本郷奏多、玉山鉄二などにぎやかな顔ぶれが脇を固めているが、なぜ、ここまで低調なのか？他局の編成担当者が失敗の原因をこう分析する。

「まず、第1話ではトクリュウ（匿名・流動型犯罪グループ）を題材としていますが、上層部があっさり捕まりすぎてリアリティに欠ける印象。また、闇カジノに潜入捜査しても捜査員たちが大騒ぎしてバレバレ。裏社会を取り上げるための、取材が足りないのが、ミエミエでした。第2話ではカップルを拉致監禁する殺人犯が描かれたが、タッチが軽すぎて内容に深みがでていない。良い役者がそろっているのに、脚本が厳しいと思います」

　また、主演の森川をうまく活かしきれていないのも、失敗の理由だという。

「森川が演じる二階堂民子は、FBIで本格的なおとり捜査を学んだという凄腕の設定。そのスゴさがわかりやすく伝わってくる描写が見られません。同じフジのドラマでヒットした『コンフィデンスマンJP』の主人公・ダー子に似せて名物キャラにしたいように見えますが、今のところハズしている感じです。同じ刑事ドラマでもTBS系で放送中の『DOPE 麻薬取締部特捜課』は、主演のKing ＆ Prince・高橋海人と中村倫也を中心に、捜査員らの特色が分かれていてチームワークのよさも伝わってくるんですが…」（民放関係者）
　
　演技派の森川だが、昨年8月にSixTONESの森本慎太郎と熱愛が報道され、離れたファンも少なくないだろう。そんな中での“待望”の主演ドラマだけに、ここからの巻き返しを期待したい。
　
（渡邊伸明）