“名もなき家事”を子どもの「知育遊び」に変えるライフハック
名もなき家事——靴を揃える、郵便物を仕分ける、洗濯物のペアを探すといった、家事とはいえないけれど確実に時間を奪っていく作業です。実は、これらすべて...
「子どものやる気スイッチがどこにあるのか分からない」「どうすれば勉強のやる気が出るの?」と日頃から悩んでいませんか? 実は、やる気のスイッチは簡単に押すことができるんですよ。今回は、その方法を日本初の非認知能力専門塾『Five Keys』の代表である井上顕滋さんに教わります。
井上さんの新著『12歳までに伸ばしておくべき5つの非認知能力』(幻冬舎刊)によると、やる気や意欲を生み出す神経伝達物質であるドーパミンが放出されるメカニズムには、「報酬予測誤差」という重要な法則があるそうです。
そもそもドーパミンは、何かを達成したときや報酬を得たときに分泌されるといわれる神経伝達物質。これは、とくに“予想していたよりもよい結果”が得られたときほど強力に分泌されるのだとか。
逆に、これまでのテストで50点が限界だった子どもが、「次は絶対に100点を目指すぞ!」と高い目標設定をしたとします。実際に取り組んでみたところ、100点には到底届かず40点という結果に。すると、脳は「期待外れ(ネガティブな予測誤差)」を感知し、ドーパミンの分泌を低下させてしまいます。そして、やる気が相当に落ちてしまうのです。

では、やる気を下げずにドーパミンをより多く分泌するにはどうすればよいのでしょうか? 「勉強は難しい……」と実感している子どもであれば、例えば「10分だけ集中して勉強する」「3問だけ解く」など、ハードルを極限まで下げた目標を設定するといいそうです。
子どもは「10分だけなら……」とやってみて、「意外とすぐに終わった。これなら簡単だ!」と感じます。すると、脳は予想していた“苦痛”よりも、実際の結果は“楽”だったという「うれしい誤算(ポジティブな予測誤差)」を感知します。この瞬間に脳の報酬系が刺激され、いわゆる“いい気分”になって「次もやってみようかな?」となるのです。

親がすべきことは、まずはこの最初のハードルを“確実にできそうなレベル”にまで低く設定することにあります。これについて、井上さんは次のように解説します。
「ハードルを下げる本当の目的は、脳が最も嫌がる『着手の抵抗感』をゼロにすることにあります。子どもが『それだけでいいの?』と拍子抜けするほど、あえて工程を細かく刻んでみてください。もちろん、子どもの能力や自己効力感(自分ならできるという感覚)によって適しているハードルの高さは違うので、お子さんの様子を見ながら調整してあげてください」
そして、子どもが実行できたら、その瞬間に「おっ、できたね!」と即座に承認を与えることが大切なんだとか。

「承認の際は、内容の評価ではなく“自分の意志で動いた”という事実に注目してください。『もう取りかかったね』と短く伝えるだけでも、子どもは“自分をコントロールできている”という感覚が湧いてドーパミンが放出されます」
子どものやる気は親のコントロール次第で上げることができると分かった今、やらない理由はありません。やる気が上がれば自ら目標を設定して達成するなど、その先の能力の獲得を目指せます。ぜひ試してみてくださいね。