数ある食材のなかでも、生活の知恵から生まれた日本の伝統食には、多くの利点があるようです。そんな食材に「切り干し大根」があります。
切り干し大根は、細く切った大根をすのこ上で天日干しにしたもので、保存食として江戸時代から食べられていたようです。煮物はもちろん、味噌汁や酢漬けなどにも使われますよね。居酒屋などではお通しとして使われることもある、庶民的な一品です。でも実は、栄養的に“すごい”食材だったようです。その豊富な栄養素を早速みていきましょう。
40代からは身体に必要な食べ物がガラッと変わると述べているのが、医師の済陽高穂さん。その著書「40歳からは食べ方を変えなさい!」(三笠書房刊)によると、カリウムの含有量が群を抜いて多く、生の大根の実に14倍もあるそう。その秘密は、天日干しにすることで栄養素が凝縮されるから。むくみに悩む人は、ぜひ活用したい食材です。
また、カルシウム、鉄分、ビタミンB1、B2の含有量も、生の大根と比べてケタ違いに多く、食物繊維まで豊富とされているのだとか。まさに、健康食材といえそうですね。
ちなみに、この切り干し大根、知恵袋研究会の「暮らしに役立つ265の裏ワザ」(SMART GATE Inc刊)によると、砂糖を少し入れたぬるま湯で戻せば、あまり時間をかけることなく簡単に戻せるのだそうですよ。切り干し大根のような乾物は、日本古来の伝統食であり、生活の知恵から生まれたものでもあります。栄養も満点なので、ぜひ毎日の食卓に取り入れてみてはいかが?