最近は、離婚理由のバリエーションが増えているといいます。例えば、こんなケースがあるようです。
弁護士の中村久瑠美さんの著書「バツイチなんて言わせない: 離婚女性たちのQOL(クオリティ・オブ・ライフ)向上宣言」(PHP研究所刊)によると、近年は理由なき離婚が増えていて、主に女性が“QOLを求めて”離婚を申し出るケースなんだとか。例えば、「夫が自分を家政婦ぐらいにしか思っていない」「家事・育児は一切手伝わない」「休みの日も仕事」「ゴルフだと言って外出ばかり」「思いやりのかけらもない」など、ちょっとした不満を積み重ねた結果、妻の生活そのものの質が下がってしまったからというわけです。
心理学者の富田隆さんの著書「妻はなぜ離婚をしたがるのか:心理学が教える熟年離婚の本当の理由」(SUMIDA出版刊)には、そのような熟年離婚について、解決策が紹介されています。その中のひとつに、「夫婦関係を新しい“自由尊重型”に切り替えること」というのがあります。これまで我慢していた分、自分も自由気ままに生きたいと思う妻の願いを叶える方法です。外に出て第三者の目に触れる機会が増えることから、妻の外見が磨かれて魅力的になっていくというメリットがあるそうですよ。
離婚の理由は夫の浮気といった分かりやすいものだけではなく、“QOLの低下”という見落としがちなものもあるんですね。かつては“耐える”のが美徳とされた妻のイメージも、時代とともにすっかり変わりました。男性側も意識を変える、もしくは変えさせる必要があるのかもしれませんね。