俳優の鈴木福が6月6日、報道番組「真相報道 バンキシャ!」(日本テレビ系)にリモートで生出演。さまざまなメディアで連日のように話題に上がる東京五輪開催の是非について、自身の見解を述べた。
鈴木は同番組へ定期的にコメンテーターとして出演しており、オーストラリアの女子ソフトボール代表が6月1日に海外選手団1号として来日したことを取り上げたニュースにコメント。鈴木は、選手達が外出制限に従いながらホテルなどで練習に励んでいることに触れ「自分たちを守るという意味で大事。それでも制限が厳しいのは本当に大変だと思う」と語った。さらに「4年前から(東京五輪の)開催を楽しみにしていたものの、こういう状況になると思っていなかった」と心境を明かし、「開催反対派の意見がメディアで目立っていて、ボランティアやチケットを持っている方の開催してほしいという意見が薄れてしまっている」と報道の仕方に偏りがあることを訴えた。開催の是非については「命に代えられない部分があるので、そこは難しい」と明言を避けていた。
ネットでは《この流れで勇気ある発言だと思う。なんか言ったらバッシングの嵐なのに、偉いね》《福くんかしこいな》《コロナは収まってないけど、一方で開催のために頑張ってる人や、選手もいるから難しいよね》《今は黙ってたほうがいい》など鈴木の意見に同調する声やバッシングを心配する声が多く集まった。
「鈴木は昨年、中学校を卒業しましたが、当時の新型コロナウイルス感染拡大防止対策で学校は突然休校になり、ブログに『僕らが学校に行けるのは多くて3日。登校日を設けてくれて荷物と通知表を取りに行く日と、卒業式。僕らの青春の日々があっという間に失われました』『急なことでぽっかり心に穴が空いたような気持ちです。楽しみにしていた行事も、当たり前だと思っていた日常も、全てなくなってしまいました』と悲しみを綴っていました。それだけに楽しみにしていた東京五輪も同じようなことになってほしくないという気持ちがあるのでしょう」(芸能記者)
鈴木の意見に対してはさらに《反対派の意見が目立って、というか実際反対派が多いんだよ》《命に代えられないなら悩むのはおかしいよ。命でしょう》など反発の声もあったが、6月7日に発表された読売新聞の世論調査では『開催する』と回答した人が50%、『中止する』は48%。JNNの調査結果でも『開催すべきだ』が44%、『中止すべきだ』が31%といずれも賛成派が反対派を初めて上回る結果となった。
鈴木の思いが即座に影響を及ぼしたわけではないだろうが、世論に変化が起きつつある。
(柏原廉)