俳優の山田孝之がNetflixオリジナルシリーズ「全裸監督」における役作りの苦労を明かした。7月9日、「シネマトゥデイ」がそのプロ意識の高さを伝えている。
同メディアによる取材に応じた山田は、全世界190カ国にて配信された超人気シリーズにおいて、欲望と野心に溺れる実在の映像監督・村西とおる氏の半生を怪演。その際、アンダーウェア姿でカメラを構える同氏のお馴染みのシルエットを忠実に再現すべく、ハードなカラダ作りに励んでいたという。
シーズン1の撮影では「トレーニングをすることで、筋肉を付けながら8キロ太らせた」と語る山田。先日、配信がスタートしたシーズン2では、村西氏の加齢や出世に伴う「ちょっと調子に乗っている感」を演出するために「どこかダラけた体にしたかったんです。それで、今回はあえてトレーニングをせず、ほぼ脂肪のみで10キロ太らせることにしました」と説明した。
撮影中、疲労困憊で帰宅し、すぐに就寝したい夜も必ずハンバーガーやピザ、フライドチキン、カツカレーなど、ハイカロリーなメニューを食べてから寝るように徹底。「単純にカロリーの高いものを優先して」食べ続ける日々を過ごしたところ、シーズン2ならではの村西氏のダラけた体が完成したようだ。
「しかし、普段の山田はそうした高カロリーな食事をすることは少ないとし、『2020年の仕事は、ほぼほぼ“全裸監督”だけだったのでよかったのですが、ここまで体を作らなければいけない作品は‥‥できることならやりたくないですね』ともコメント。これまで、オタクや不良、借金取りなど、作品によって多種多様な役柄を演じてきた山田ですが、村西氏のフィジカル面での完全再現はかなりの苦労が強いられたようです。そんな山田の体当たり怪演が満喫できる今作については、総監督である武正晴氏も7月4日放送の『7.2 新しい別の窓』(ABEMA)の中で、共演者の感情を巧みに引き出す山田のアドリブ力を絶賛。稲垣吾郎も『究極の演技ですよね』とその才能を讃えていました」(テレビ誌ライター)
ただ増量するだけでなく、筋肉と脂肪の内訳という細部にもこだわりを見せた山田のカラダ作り。アドリブによる好演も含め、彼の役者魂がこれでもかと凝縮された作品となったことは間違いないだろう。
(木村慎吾)