平野紫耀にとって、King & Princeの海外進出に対する思いはメンバーの中でも突出して強かったようだ。
来年5月をもって、平野を始め、岸優太、神宮寺勇太の脱退が決まったKing & Prince。ファンクラブサイトにアップされた動画では、メンバーそれぞれが今回の決定に至るまでの経緯を説明。上記の3人と、残留組の永瀬廉、高橋海人との間で、活動方針にズレが生じたとのことで、その主な原因は海外進出への熱量の差だという。
平野は、キンプリの海外での活動は「デビュー当時からの夢」だとしつつ、方針の違いにより、「全力で取り組んだとしても、もう遅いなと感じてしまい、目標を失い、今回の決断に至りました」と報告した。
動画では、悔しそうに唇を噛み締める表情や、不服な様子でお辞儀をするなどし、ファンから心配の声が集まっていた平野だが、デビューから10カ月後の時点で、すでにメンバー間では衝突もあったという。
19年3月17日放送の「おしゃれイズム」(日本テレビ系)に単独で初登場した際、MCのくりぃむしちゅー・上田晋也から「(メンバー同士で)方向性がズレて、険悪なムードになることはないの?」との質問を受けた平野は「ちょいちょいありますよ」と答え、「僕らKing & Princeって、デビューする時に(故・ジャニー喜多川)社長と話し合って、『世界を目指そう』ってなったんですよ。なので、世界を目指すにあたって、ちょっと方向性がズレちゃった方とかがいる時は、僕が怒りますね」と真顔で語っていた。
上田が「どんな感じで怒るの?」と聞くと、平野は「『お前何しとんだ、コラ』って」と答え、巻き舌でメンバーと向き合うこともあったという。
「ジャニーさんが他界する4カ月前とあって、当時の平野はまだ海外進出に大きな希望を抱いていたのでしょうが、恩師は旅立ち、翌年からはコロナ禍へと突入。海外はおろか、国内でのライブにも影響が出たことから、徐々に時間だけが経過し、『もう遅い』との絶望につながったのかもしれません。しかし、グループの中には役者業が軌道に乗り始めたメンバーもおり、なかなか海外にベクトルが向きづらいのも事実です。本当に平野が先のような荒々しい語調でほかのメンバーに詰め寄るほどの思いがあったのだとすれば、遅かれ早かれ、彼らのズレは大きくなってしまっていたでしょう」(テレビ誌ライター)
平野は現在25歳。まだまだ未来がある若者だが、海外への夢は早急に叶えたいものだったようだ。
(木村慎吾)