HIKAKINら人気YouTuberが数多く所属する「UUUM」の株価が低迷している。2019~2020年当時には5000円前後だったものが、2022年にかけてがくんと落ち込むことに。昨年6月には1538円まで持ち直したものの、12月以降は1000円を割り込んでいる状況だ。
4月14日に発表した第3四半期決算では、2023年度通期の利益予想を従来予想の7億円強から6000万円と9割以上も下方修正。その原因としてYouTubeショート動画が伸びていることにより、通常のYouTube動画で再生回数が想定を大きく下回っていることなどを挙げている。
この減益予想を受けて、週明けの4月17日には前週終値の763円から613円と大幅下落。売りが先行してのストップ安となった。翌18日には年初来最安値の596円を付けた後、少し持ち直して600円台前半となったが、19日になっても前週からの落ち込みはカバーできていない状況だ。
「各メディアではUUUMがストップ安になったと報道。それ自体はごく普通のマーケットニュースですが、多くのメディアでイメージ画像として掲載したのが、何を隠そうHIKAKINの画像だったのです。HIKAKIN自身の動画再生回数は以前と変わらず好調で、最近噂されるYouTuberの凋落とは無縁なのですが、思わぬところで“風評被害”を被る形となってしまいました」(週刊誌記者)
それではなぜ、多くのメディアがUUUMの株価低迷を報じる記事にHIKAKINの画像を使ったのか。たしかにHIKAKINはUUUM所属だが、彼自身の活躍ぶりは安定しており、株価低迷の象徴にはふさわしくなさそうだ。
だが株価に関する記事だからこそ、彼の画像が使われるのは当然との指摘もあるという。それは業績うんぬんの話ではなく、彼の立ち位置に理由があるというのだが…。
「なにしろHIKAKINはUUUMの大株主ですからね。そもそもUUUMは代表取締役の鎌田和樹氏がHIKAKINと知り合ったことをきっかけに設立された会社で、HIKAKIN自身も創業メンバーの一人。役職こそ持っていないものの設立当初から出資しており、現在でも2.3%(約45万株)を保有する第4位株主です。公開されている株主名簿には彼の本名である『開發光』で記載されており、保有株式数は創業時から一切変わっていません」(前出・週刊誌記者)
2017年7月27日にUUUMが東証マザーズ市場に上場を果たした際には、上場セレモニーにHIKAKINも出席。鎌田社長と二人で木槌を握り、鐘を鳴らす場面が見られたものだ。この様子はHIKAKIN自身が同年8月30日に「HIKAKIN TV」で公開した動画でも紹介されている。
このセレモニーには取材陣も多く駆けつけており、当時も様々なメディアの記事をにぎわせたもの。それゆえUUUMの株価がストップ安になった今回、その時の画像が掘り出されるのもまた、必然だったと言えるだろう。