まさか二人にそんな関係が! 驚く視聴者も少なくなかったようだ。
4月24日放送のNHK連続テレビ小説「らんまん」第16回では、東京から戻ってきた主人公の槙野万太郎(神木隆之介)が、植物学への興味を失ったと告白。その姿を祖母のタキ(松坂慶子)が怪しむなか、付き人の竹雄(志尊淳)がタキに何か報告しようとするところで幕を閉じていた。
果たして万太郎は本当の気持ちを隠しているのか。だが視聴者の興味はそんな万太郎の本心よりも、以前から峰屋に奉公している別の女性に向いていたというのである。
「タキの部屋を訪れた竹雄は、タキと談笑していた女中頭のふじ(石村みか)に『母ちゃん、すまんが外してくれんか』と、席を外すように依頼。その言葉に視聴者から《竹雄の母ちゃんだって!?》《ここまで見てきたけど知らんかった》といった驚きの声が続出していました。ふじは第1回から登場し続けている主要キャラクターにも関わらず、竹雄との関係性が示されていなかったことにはびっくりです」(テレビ誌ライター)
竹雄が、番頭・市蔵(小松利昌)の息子であることは最初から紹介されていた。一方でふじは、第1回から演者名ごとクレジットされている主要キャラにも関わらず、竹雄の母親であることに加えて、市蔵の妻であることすら明示されていなかったのである。
しかし途中で「竹雄の母親ということにしよう」とキャラ設定が追加されたはずもなく、最初から市蔵・ふじ・竹雄の家族関係は確定していたはず。それがなぜ今回になって突然、竹雄が「母ちゃん」と呼ぶことになったのだろうか。
「NHKの公式サイトにはなんと、ふじ(石村)の紹介がどこにも載っていないのです。とはいえ放送本編にはちゃんとクレジット表記されているのですから、制作側としては『ふじ=竹雄の母親』であることは共通認識だったはず。これまで竹雄と母親が絡む展開がたまたまなかっただけで、制作側としては『母ちゃん』というセリフが初出であることも意識してなかったのではないでしょか」(前出・テレビ誌ライター)
なぜか存在をないがしろにされているふじだが、さらに不思議なことに、単なる女中に過ぎないたま(中村里帆)については、相関図のなかで紹介しているメディアもある。つまり制作側は、ふじが何者かには無頓着なのに、たまのことはしっかりとアピールしているのだ。
これは今後、たまが作中で重要な役割を果たす前兆かもしれない。それに対してふじは、段々とフェードアウトするということか。そのわりにはセリフも多く、存在感を示しているのはなんとも不思議なところ。ふじを演じる石村としては、もっと自分のことをアピールしてほしいと思っていたりして?