ドイツ・ブンデスリーガのマインツ移籍が決定していたサッカー日本代表MF佐野海舟容疑者の今後について、同クラブのボー・ヘンリクセン監督が現在の複雑な心境を述べている。7月20日、地元紙「Allgemeine Zeitung」が報じた。
同4日に移籍金約4億円でのマインツ加入を発表し、海外リーグデビューが目前に迫っていた23歳の佐野だが、17日に30代の女性へ性的暴行を加えたとして、警視庁が不同意性交容疑で逮捕。
元東京地検特捜部副部長の若狭勝弁護士は一部メディアの取材に対し「起訴されて有罪になると5年以上の拘禁刑となる。原則、執行猶予にはならずに実刑となる可能性が高く、重い犯罪です」と語っており、ドイツメディア「Bild」も「彼は4年、もしくは最悪の場合、6年の懲役刑になる可能性がある。日本では、加害者の人数が多い場合、さらに厳しい処分が下される可能性がある」と報じている。
また、マインツは同事件発覚後、佐野容疑者の弁護士と連絡を取ろうと試みているものの、現状では「何も知らされておらず、暗中模索」の状態だと説明。当初の予定では21日にチームへ合流する予定だったが、「佐野が週明けにマインツ入りする可能性はほぼ無い」との見方を示した。
そして、期待していた若き新戦力の到着が突如として白紙になりかけている状況を嘆いているのは、ヘンリクセン監督も同様である。「明日(21日)、彼がここへ来ることを願っている。クラブの全員がそう思っている」と語る一方、「しかし、それが現実的ではないことも理解している。今後の様子を見守る必要がある」「今回のケースについては我々の手には一切、何も負えない。自分の仕事をし、ベストを尽くすしかない」と述べ、落胆した様子を見せていた。
「佐野容疑者はすでに女性への暴行を『間違いありません』と認める供述をしていると報じられており、現状のままでは、マインツへの夢のステップアップどころか、実刑となる可能性が高くなります。23歳と若く、その将来性を見込まれてドイツの古豪の目に止まったものの、6年の実刑を受けた場合、サッカー選手としてのキャリアにも大きなダメージを与えることは必至。サポーターの間では、過去に元日本代表の岡崎慎司や武藤嘉紀らがプレイしていたマインツに対する、“日本人として申し訳ない気持ちになる“との声も上がっており、早々に手を引いていいと思う。プロ失格以前の問題”といった意味の声や『サッカーもできなくなる人間に4億円の大金を払わせてしまった』『ドイツからしばらく日本人の有望若手の獲得はなくなるかもね』といった反応もネット上には見られています」(スポーツライター)
今回の一件で、将来的にドイツのクラブが日本人プレイヤーとの契約に二の足を踏むような悪影響だけは避けたいところだが…。