脚本家・三谷幸喜氏が1月25日放送の「情報7days ニュースキャスター」（TBS系）に出演し、女性トラブルで芸能引退を発表した中居正広氏について率直な想いを述べている。
三谷氏は、同じく総合司会を務める同局の安住紳一郎アナから中居氏の引退発表について聞かれ「正直な気持ちを言うと、しょうがないってことになるのかな。それだけのことをしてしまったわけで。と言いつつ、僕らは何をしたのかは実はわかってないんだけれど、でも被害を受けた女性の方がいらっしゃるわけで。ご本人も認めているわけだから、そう思うと、しょうがないなっていう気がしますね」と語った。
番組では、中居氏の40年近いキャリアを振り返り、デビュー当時からSMAP時代などが過去映像とともに紹介された。安住アナは中居氏の引退発表で「これまで許可が取れなかったという言い方が正しいのかもしれませんが、SMAP時代の中居さんの昔の映像を私たちは先ほど見たという。そういう皮肉な…」と切り出すと、三谷氏は話をさえぎるようにして「でもね、それはちょっと僕、思ったんですけど、僕も今初めて（中居氏のこれまでを振り返る映像を）見たわけなんだけど、あれが女性とのトラブルで引退をした人の足跡をああやってV（VTR映像）でたどるというのはちょっとどうなんだろう…。僕らはどういう気持ちでそれを見ればいいんだろうっていう思いであれを見てたんですよ。スタッフの方がギリギリまで編集して大変だったのは重々わかってるんだけど、ちょっとあれはなんか、どうかなって気がしました。見てて」と違和感を口にした。
「1988年に結成されたSMAPのリーダーとして君臨した中居氏は、2016年のSMAP解散と20年の旧ジャニーズ退所後も、各テレビ局でMCとして活躍。TBSにとっても『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』が23年にわたって放送されるなど、長年の功労者であることは間違いありません。ただ、被害者の存在する女性トラブルを起こして引退した以上、まるでスター選手の引退花道のような演出で送り出すことには、三谷氏だけでなく、ネットからも『私も見ていてすごく違和感がありました』『中居さんの華々しい足跡を懐かしむように流すっておかしいよね』『被害者の心情は無視？』『あれだけ出演部分を必死でカットして放送した番組等はなんだったんだろう』『引退したヒーロー扱いみたいなムードは納得できない』などの声が上がっています。特に三谷氏は自身が脚本を務めたドラマ『古畑任三郎』（フジテレビ系）の再放送で、SMAPメンバーの写真が黒塗りにされた経験があるので、“なぜこのタイミングなら映像が使えるの？”といった疑問や不満も少なからず抱いているのかもしれません」（テレビ誌ライター）
長きにわたる芸能界への貢献を労うことすら難しくしてしまったのは、中居氏の自業自得であり、改めて多くの人を悲しませる罪深い引退発表だったと言えそうだ。
（木村慎吾）
