習得した「言葉」が、その子の性格や印象を決める──だとしたら、家庭ではどんな言葉を使いたいですか? 思考の前に、まず言葉ありき。人は自分が持っている(知っている)言葉を使って、ものごとを考えるのです。
■「口ぐせ」を侮るなかれ
「えー! やだ!」「どうせできないよ!」「面倒くさい」が口ぐせの子は、自ずと経験のチャンスが遠のきます。周りの大人や学校の先生、習いごとの先生たちも人間です。どんな提案をしても毎回そういった言葉を返されたら、わざわざ誘おうとは思わなくなってしまいますよね。逆に、「やってみたい!」「できそう!」「いいね!」「楽しい!」などの言葉であふれている子は、気づけば皆が集まり、何かをしている子どもだったりします。楽しそうにしていたり、やってみようと声をあげることができる子は、さまざまな経験を積んで、あらゆることを吸収していくのです。
マイナスの言葉をよく使う子か、プラスの言葉をよく使う子かは、少し話をするだけでよくわかります。これからたくさんの経験を積んで大きくなっていく子どもたちにこそ、プラスの言葉があふれる空間に生きて欲しいと思います。
■子どもは自分を映す鏡
子どもたちは、どこで言葉を習得するのか。それはまぎれもなく、家族であり、周りの大人であり、友だちです。中でも、とくに大きな影響を及ぼすのは、大人たちが使っている言葉。極端なことをいえば、大人がプラスできれいな言葉しか使わなければ、子どもがそれ以外の言葉を知ることはないのです。
■発信する言葉に気をつけてみる
私たちが変われば、子どもも自然と変わります。どんな人になりたいか。どんな大人でありたいか。まずは私たちがそれを考え、使う言葉を選びましょう。その生き様が、子どもたちの道標になるのです。
(Nao Kiyota)